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ロベリアの地植えで失敗しない!品種選びと夏越しのコツ

ロベリア 地植え1 地植えで満開に咲き誇るロベリアの美しい青い花壇と庭の風景 ロベリア
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こんにちは、My Garden 編集部です。

鮮やかなブルーや可憐な花姿で人気のロベリア。園芸店で苗を見かけると、つい手に取りたくなりますよね。でも、いざ地植えにしてみると「梅雨の時期に蒸れて枯れてしまった」「夏の暑さであっという間にダメになった」という経験はありませんか?実はロベリアを地植えで成功させるには、品種選びや植え付けのタイミング、そして夏越しに向けた準備がとても重要なんです。少し気難しいイメージのあるロベリアですが、ポイントさえ押さえれば、花壇一面に広がる美しい青い絨毯を楽しむことができますよ。

この記事のポイント

  • 地植えでも失敗しにくい品種と選び方のコツ
  • 夏越しと冬越しを成功させるための具体的な手順
  • 蒸れを防いで花を長く楽しむための切り戻し方法
  • ロベリアと相性の良い植物や寄せ植えのアイデア
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ロベリアの地植えを成功させる品種と準備

ロベリアを地植えで楽しむための第一歩は、その性質を知り、環境に合った準備を整えることから始まります。特に品種選びは、その後の管理のしやすさを大きく左右する重要なポイントです。鉢植えであれば移動して環境を変えることができますが、地植えは一度植えたら動かせません。だからこそ、最初の「計画」と「選択」が成功の8割を決めると言っても過言ではありません。ここでは、地植えに適したロベリアのタイプや、土壌環境の整え方について、初心者の方にも分かりやすく、かつ深掘りして解説していきます。

一年草と多年草の違いを理解する

ロベリア 地植え2 こんもり咲く一年草ロベリアと直立する宿根ロベリアの草姿の違い比較

ロベリアの栽培を始める前に、まず押さえておきたいのが「一年草タイプ」と「宿根草(多年草)タイプ」の決定的な違いです。園芸店で「ロベリア」として最も多く流通しているのは、南アフリカ原産のロベリア・エリヌス(Lobelia erinus)という種類です。この植物は、自生地では多年草として生きていますが、日本の高温多湿な夏には耐えられず、夏越しができずに枯れてしまうことが多いため、園芸上は便宜的に「春まき一年草」や「秋まき一年草」として扱われています。

この「一年草タイプ」の特徴は、なんといってもその圧倒的な花数と、こんもりとドーム状にまとまる草姿です。株全体を覆い尽くすように咲く小さな花々は、花壇の前景や縁取りに最適で、見る人を魅了します。しかし、地植えにする場合、その密度の高さがあだとなり、地面からの湿気がこもりやすく、「蒸れ」による枯死リスクが非常に高いという側面があります。特に、コンクリートに近い場所や風通しの悪い場所では、夏を待たずに梅雨時期に全滅してしまうことも珍しくありません。このタイプは根が非常に細く浅いため、地表面の乾燥や過湿の影響をダイレクトに受けてしまうのです。

一方で、「宿根ロベリア」と呼ばれるグループ(サワギキョウやベニバナサワギキョウなど)は、全く異なる性質を持っています。これらは草丈が60cmから100cm以上に達し、すらりと直立した茎に穂状の花を咲かせます。暑さや寒さに強く、日本の気候でも十分に屋外で冬越し・夏越しが可能なため、一度植えれば毎年花を楽しむことができます。ただし、一年草タイプのような「ふんわりとしたカーペット」のような景観は作れません。地植えを成功させるためには、まず自分が庭で「どのような景色を作りたいのか」を明確にし、この2つのタイプを正しく使い分けることが第一歩となります。「毎年植え替えてでも圧倒的なブルーの絨毯を作りたい」なら一年草タイプ、「手入れを楽にして野趣あふれる雰囲気を楽しみたい」なら宿根タイプを選ぶと良いでしょう。

特性項目 一年草タイプ(エリヌス種など) 宿根タイプ(サワギキョウ種など)
主な草姿 こんもりと茂る、這うように広がる 直立して高く伸びる
草丈 10cm 〜 25cm 60cm 〜 100cm以上
耐暑性 弱い(蒸れに非常に弱い) 強い
耐寒性 弱い(霜で枯れることが多い) 強い(屋外越冬が可能)
地植え難易度 高(環境制御が必要) 低(比較的放任でも育つ)

初心者向きのアズーロコンパクト

ロベリア 地植え3 暑さと雨に強く地植えに適した改良品種ロベリアのアズーロコンパクト

「地植えで青い絨毯を作りたいけれど、普通の一年草タイプだと夏に枯らしてしまいそう…」そんな不安を抱える方に、私が自信を持っておすすめするのが、近年の育種技術によって生まれた「栄養系ロベリア」、その中でも特に有名なアズーロコンパクト(サントリーフラワーズ)です。これは、従来の一年草ロベリアが持つ「暑さに弱い」という最大の弱点を克服するために開発された改良品種です。

なぜアズーロコンパクトが地植えに向いているのでしょうか。その秘密は、圧倒的な「分枝力(ぶんしりょく)」と「茎の強さ」にあります。通常のロベリアは茎が細く、雨に打たれるとすぐに倒れて形が崩れやすいのですが、アズーロコンパクトは茎がしっかりとしており、花が咲き進んでも株が割れにくく(中心部が禿げにくく)、美しいドーム型を長期間キープしてくれます。また、暑さに対する耐性が生理学的に強化されているため、適切な管理を行えば、日本の蒸し暑い夏を乗り越え、秋まで長く咲き続けることが十分に可能です。

私自身、過去に通常のロベリアとアズーロコンパクトを同じ花壇に地植えして比較したことがありますが、梅雨明け後の生存率には雲泥の差がありました。通常のロベリアが蒸れて茶色く変色していく中で、アズーロコンパクトは青々とした葉を保ち、次々と蕾を上げてくれたのです。もちろん、改良品種といえども植物ですから、極端な悪条件では枯れてしまいますが、「初心者でも成功体験を得やすい」という点では群を抜いています。

また、このような改良品種(栄養系)は「不稔性(ふねんせい)」と言って、種ができにくい性質を持っていることが多いのも特徴です。植物にとって種を作ることは莫大なエネルギーを消費する行為ですが、種ができない分、そのエネルギーを株の成長や花を咲かせることに回すことができます。これにより、次から次へと花が咲き続け、「花がら摘み」の手間も軽減されるため、忙しい方にもぴったりです。もし品種選びに迷っているなら、まずは園芸店で「暑さに強い」というタグがついた改良品種を探してみてください。それが、地植え成功への最短ルートになります。

植え付けに適した時期とタイミング

ロベリアの地植えにおいて、「いつ植えるか」というタイミングの判断は、その後の生育を決定づける極めて重要な要素です。早すぎれば遅霜(おそじも)の被害に遭い、遅すぎれば根が十分に張る前に酷暑が訪れてしまいます。ベストなタイミングを見極めるための指標として、私はよく「桜(ソメイヨシノ)が散って、新緑が出始める頃」を目安にしています。具体的な月日で言えば、関東以西の温暖地では3月下旬から4月中旬、寒冷地では5月に入ってからが適期となります。

春植えのメリット:根の深さが勝負を決める

春植えの最大の目的は、「梅雨入りまでに根を深く張らせること」です。植物は地上部(葉や茎)の成長と地下部(根)の成長バランスをとっていますが、気温が25℃を超えるような時期になると、ロベリアは根の成長よりも葉からの蒸散を抑えることに必死になり、新しい根を伸ばす余裕がなくなります。気温が穏やかな3月〜4月のうちにしっかりと地面に根を食い込ませておくことで、夏の高温期にも地中深くから水分を吸い上げる力がつきます。逆に、5月下旬や6月に入ってから慌てて地植えにすると、根が浅い状態で梅雨や猛暑を迎えることになり、高温障害や水切れを起こしやすくなります。「夏越し対策は春の植え付け時から始まっている」と心得て、早めの行動を心がけましょう。

秋植えという選択肢:大株への近道

温暖な地域(関東以西の平野部など)にお住まいであれば、秋(10月〜11月上旬)に植え付けるというテクニックもあります。この方法のメリットは、冬の間にじっくりと根を育てられることです。地上部の成長は寒さで緩やかになりますが、地下では着実に根が広がり、春の訪れとともに爆発的な成長を見せてくれます。秋植えの株は、春植えの株に比べてひと回りもふた回りも大きく育ち、4月には見事な大株になるのが特徴です。ただし、ロベリアは強い霜や土の凍結には弱いため、厳寒期には不織布をかけるなどの防寒対策が必須となります。ご自身の地域の気候に合わせて、無理のない時期を選んでください。

育ちやすい土作りと場所選び

ロベリアは「水が好きだけど、過湿は大嫌い」という、非常に矛盾した、そして繊細な性質を持っています。地植えで失敗する原因の多くは、この土壌環境のミスマッチにあります。日本の一般的な庭土は、粘土質で水はけが悪いことが多いため、そのまま植えると梅雨時期に根腐れ(酸素欠乏)を起こしてしまいます。ロベリアを迎え入れる前には、必ず「土壌改良」を行いましょう。

排水性を劇的に改善するプロのブレンド術

ロベリア 地植え4 水はけを良くするために腐葉土とパーライトを混ぜたロベリア用の土作り

理想的な土は、握ると団子になるけれど、指でつつくとパラリと崩れるような「団粒構造(だんりゅうこうぞう)」を持つ土です。植え付け予定地の土を深さ30cm程度まで掘り起こし、以下の資材を混ぜ込んでください。

  • 腐葉土または完熟堆肥 土の量の約3〜4割。有機質が分解される過程で土の中に隙間を作り、通気性を確保します。
  • 軽石(小粒)またはパーライト 土の量の約1割。物理的に水はけを良くするための隠し味です。特に粘土質の土には多めに入れると効果的です。
  • 緩効性化成肥料(マグァンプKなど): 元肥として規定量を混ぜ込みます。初期生育をブーストさせるために不可欠です。

もし、掘り起こした土が粘土質で重い場合は、川砂を混ぜるのも効果的です。さらに、プロのテクニックとしておすすめしたいのが、「高畝(たかうね)」や「レイズドベッド」にすることです。地面より10cm〜20cmほど土を高く盛ってそこに植え付けるだけで、重力によって余分な水が抜けやすくなり、根腐れのリスクを劇的に下げることができます。地植えで失敗したくないなら、この「高さを出す」ひと手間は惜しまないでください。

西日を避ける「微気候」の選定

ロベリア 地植え5 美しい庭の木陰(シェードガーデン)に植えられたロベリア。大きな落葉樹の下で、木漏れ日が優しくロベリアに当たっている。強い西日が遮られ、涼しげで快適そうな環境。午後の柔らかな光の演出。

場所選びにおいては、「西日」の回避が最重要課題です。西日は気温がピークに達する午後2時以降に直撃するため、地温を急激に上昇させます。ロベリアの根は高温に弱く、地温が上がると「煮えた」ような状態になり、吸水機能が停止してしまいます。一方で葉からは水分が蒸発し続けるため、水を与えているのに萎れてしまう「高温障害」に陥りやすいのです。理想的なのは、「午前中はたっぷりと日が当たり、午後(特に14時以降)は建物の影や木漏れ日になる場所」です。もしどうしても西日が当たる場所に植えたい場合は、落葉樹の株元に植えるなどして、自然のパラソルを利用する工夫が必要です。

適切な株間を空けるポイント

園芸店で売られているロベリアの苗は、3号ポット(直径9cm)に入った小さなサイズが一般的です。この可愛らしい姿を見ると、ついつい「たくさん植えてすぐに地面を埋めたい!」と思ってしまいがちですが、これこそが地植えにおける最大の落とし穴です。ロベリア、特にアズーロコンパクトのような這い性品種は、環境が合えば1株で直径40cm〜50cm以上に広がります。

密植は「蒸れ」への招待状

ロベリア 地植え6 蒸れを防ぐために十分な株間を空けて定植されたロベリアの苗

苗の小ささに惑わされて10cm程度の間隔で詰めて植えてしまうと、1ヶ月後には隣同士の株が重なり合い、お互いの葉を押し潰す状態になります。こうなると、株元の風通しは最悪になり、湿気が逃げ場を失います。日光も株元まで届かなくなるため、下葉が黄色く枯れ上がり(黄化)、そこにカビ(ボトリチス菌)が発生し、あっという間に株全体が腐ってしまうのです。一度カビが発生すると、密集している分、隣の株へも一瞬で感染が広がります。

失敗を防ぐための適正な株間は以下の通りです。

  • 通常の一年草タイプ: 15cm 〜 20cm
  • 改良品種(アズーロコンパクト等): 30cm 〜 40cm

植え付けた直後は「スカスカで地面が見えすぎて寂しい」と感じるくらいが正解です。その隙間こそが、将来の成長スペースであり、風の通り道となります。地面の露出が気になる場合は、一時的にバークチップなどでマルチングをしておくと、見た目も良く、雑草防止や泥はね防止にもなって一石三鳥です。数ヶ月後には、計算通りに広がったロベリアが、隙間なく美しい青いカーペットを作ってくれますよ。

苗の定植と植え替えの手順

土の準備ができ、場所が決まり、適切な間隔も把握しました。いよいよ、苗を地面に下ろす「定植(ていしょく)」の工程です。たかが植え付けと思うなかれ。ここにも、ロベリアを元気に育てるための細やかなテクニックが存在します。

事前の給水と根の処理

まず、植え付ける前のポット苗を、バケツに張った水にドボンと浸し、気泡が出なくなるまで十分に水を吸わせます(リキダスなどの活力剤を薄めておくとさらに良し)。乾いた状態で植え付けると、新しい土との馴染みが悪くなり、初期の水切れ原因となります。ポットから苗を引き抜いたら、根の状態を確認してください。白い根がびっしりと回って固まっている(ルーピングしている)場合は、底面の根を指で優しくほぐし、少し広げてから植えます。これにより、根が外側に向かって伸びやすくなり、新しい土へとスムーズに活着します。ただし、根を傷つけすぎないよう、優しく扱うのがコツです。

「深植え」は厳禁!正しい植え方

ロベリア 地植え7 茎腐れを防ぐために株元を埋めすぎないロベリアの正しい浅植え方法

穴を掘って苗を入れる際、最も注意すべきは「植える深さ」です。ロベリアの茎の地際部分は非常にデリケートで、常に湿った土に埋もれていると、そこから腐敗しやすくなります(茎腐れ病)。そのため、ポットの土の表面が、地面の高さと同じか、むしろ少し高くなるくらいの「浅植え」を意識してください。絶対に、茎の分岐点まで土で埋めてはいけません。ウォータースペース(水代)を作ろうとして深植えにするのは逆効果です。

植え付けが終わったら、最後に「水極め(みずぎめ)」を行います。株元にたっぷりと水を与え、土の隙間を埋めて根と土を密着させます。この時、勢いよく水をかけると土が跳ね返り、葉に泥がついて病気の原因になるので、ハス口を外したジョウロなどで、株元に静かに優しく水を注ぐのがプロの流儀です。植え付け後1週間程度は、根がまだ水を吸う力が弱いため、土が乾きすぎないようにこまめにチェックしてあげてください。

ロベリアの地植えで枯らさない管理のコツ

植え付けが無事に終わっても、ロベリアの栽培はこれからが本番です。特に日本の夏はロベリアにとって過酷な環境。ここでは、季節に応じた水やりや、夏を乗り切るための剪定テクニックなど、長く花を楽しむための管理方法を解説します。

地植えにおける水やりの頻度

「水やり三年」という言葉がありますが、地植えのロベリアにおける水管理は、鉢植えとは全く異なるアプローチが必要です。鉢植えでは「土が乾いたら鉢底から出るまで」が基本ですが、地植えの場合、一度根付いてしまえば(植え付けから約2週間後以降)、基本的には「自然の雨任せ」で問題ありません。地中の水分は意外と保たれており、植物は自ら根を伸ばして水分を探しに行く能力を持っているからです。

過保護な水やりが根をダメにする

毎日習慣のように水を与え続けると、土の中は常に水分過多の状態になります。すると、根は呼吸ができなくなり(酸素欠乏)、根腐れを起こします。また、浅い場所でも常に水がもらえるため、植物はわざわざエネルギーを使って地中深くへ根を伸ばす努力をしなくなり、「ひ弱な根」に育ってしまいます。これでは、いざ真夏の乾燥が来た時に、深い場所にある地下水を吸い上げることができず、ひとたまりもありません。「水をやらない優しさ」を持つことも、園芸においては重要です。

「水やりが必要なサイン」を見逃さない

ただし、例外があります。梅雨明け後の晴天続きで雨が全く降らない時期や、葉のツヤがなくなり少しぐったりと萎れて見えた時は、SOSのサインです。この場合は、たっぷりと水を与えてください。重要なのはタイミングです。真夏の日中(10時〜15時頃)に水を与えると、土の中で水が高温になり、根を煮てしまいます。水やりは必ず、「早朝の涼しい時間帯」か、地温が下がり始めた「夕方」に行いましょう。特に夕方の水やりは、気化熱によって周囲の温度を下げる「打ち水」の効果も期待でき、ロベリアにとって快適な夜を作ることができます。水を与える際は、葉の上からかけるのではなく、株元の土に直接注ぐようにして、蒸れを防ぎましょう。

水のやりすぎに注意!

ロベリアの下葉が黄色く変色してくる原因の多くは、水のやりすぎによる根腐れか、肥料切れです。土が湿っているのに元気がない場合は、まず水やりをストップして様子を見ましょう。

梅雨前の切り戻しと剪定の方法

多くのガーデナーがロベリアの地植えで挫折するのが、梅雨から夏にかけての時期です。「春はあんなに綺麗だったのに、気づいたら茶色く枯れ込んでいた…」という悲劇を防ぐための唯一にして最大の対策、それが「切り戻し(剪定)」です。これは植物の散髪のようなもので、風通しを良くし、病気を防ぐために欠かせない作業です。

心を鬼にしてハサミを入れる

時期は、梅雨入り直前の6月上旬頃、または満開の花が一通り咲き終わったタイミングがベストです。まだ花が残っていると「切るのがもったいない」と躊躇してしまいがちですが、ここで心を鬼にしてください。この時期に切り戻しを行わないと、密生した枝葉の中で湿度が高まり、株の中が蒸れてしまい、ほぼ確実に夏越しに失敗します。

具体的なカット位置と方法

ロベリア 地植え8 梅雨の蒸れ対策として株の半分をカットするロベリアの切り戻し作業

株全体の高さの2分の1から3分の1程度まで、ザクザクと刈り込みます。この時、ただ上を切るだけでなく、株元の枯れた葉や混み合っている細い枝も取り除き、風通しを徹底的に良くすることがポイントです。「こんなに切って大丈夫?」と不安になるかもしれませんが、ロベリアは生命力が強く、節(葉の付け根)があればそこから新しい脇芽(わきめ)を出して再生します。ただし、必ず緑色の葉が残っている部分で切るようにしてください。葉が全くない木質化した部分まで深く切りすぎると、光合成ができずに枯れてしまうことがあります。

この外科手術のような作業によって、株の体積を減らし、蒸散による水分ロスを抑え、風通しを良くすることで、過酷な夏を「休眠モード」に近い状態で乗り切らせるのです。成功すれば、秋にはリフレッシュした株から、再び鮮やかな花を楽しむことができます。切り戻し後は、一時的に水やりの頻度を減らし、肥料もストップして、株を休ませてあげましょう。

夏に枯れる原因と蒸れ対策

夏にロベリアが枯れる原因をより深く掘り下げてみましょう。直接的な原因の多くは「ボトリチス菌(灰色かび病)」などの病原菌による腐敗と、高温による「生理障害」です。

蒸れ対策の決定版:マルチングと遮光

蒸れを防ぐためには、前述の「切り戻し」に加え、環境面でのサポートも有効です。おすすめなのが、株元への「マルチング」です。バークチップや敷き藁、あるいは腐葉土などで土の表面を覆うことで、雨の跳ね返りによる病原菌の付着を防ぎ、地温の上昇を抑える効果があります。泥はねは病気の最大の感染経路なので、これを物理的にブロックするだけでも生存率は上がります。ただし、有機質のマルチは湿気を保持しすぎる場合があるため、夏場は通気性の良い素材を選ぶか、株元ギリギリは空けておくなどの工夫をしましょう。

遮光ネットで直射日光をコントロール

ロベリア 地植え9 夏の直射日光と高温からロベリアを守るための遮光ネット設置例

また、近年の日本の夏は「災害級の暑さ」と言われるほど過酷です。特に西日が当たる場所では、7月から8月の間だけでも遮光ネット(寒冷紗)を設置することを強く推奨します。遮光率30%〜50%程度の白いネットや銀色のネットを使い、直射日光を和らげてあげるだけで、ロベリアの体感温度は数度下がります。支柱を立てて簡易的な屋根を作るようなイメージで、風通しは妨げないように設置するのがコツです。

そして忘れてはならないのが、日常的な「花がら摘み」です。咲き終わった花をそのままにしておくと、雨に濡れてカビが生え、そこから病気が株全体に広がります。また、植物は花が終わると種を作ろうとして、そこに全エネルギーを注ぎ込みます。種を作らせないようにこまめに花がらを摘むことで、株の消耗を防ぎ、次の花を咲かせる余力を残すことができます。

寒冷地での冬越しのやり方

ロベリアの多くは一年草扱いされますが、宿根タイプはもちろん、アズーロコンパクトなどの改良品種も、環境次第では冬越しが可能です。ただし、ロベリアは基本的に「霜」と「凍結」に弱いため、これらから守る対策が必要です。

霜柱対策と不織布の活用

冬の寒さで最も怖いのは、土中の水分が凍ってできる「霜柱」です。霜柱ができると、土が持ち上がり、一緒にロベリアの根も持ち上げられて切れてしまいます(これを根浮きと言います)。これを防ぐために、本格的な冬が来る前(11月下旬〜12月)に、株元に厚めに腐葉土や堆肥を敷き詰める「マルチング」を行います。厚さは5cm〜10cmほどあると安心です。これは布団をかけるようなもので、地中の温度変化を緩やかにしてくれます。

寒冷地や、強い寒波が予想される場合は、植物全体を農業用の「不織布(パオパオなど)」で覆う「ベタ掛け」や、支柱を使った「トンネル掛け」を行います。ビニールだと中が蒸れてしまうことがありますが、不織布は光と水を通しながら、冷たい風と霜をシャットアウトしてくれる優れた資材です。宿根タイプ(サワギキョウなど)の場合、冬になると地上部は枯れますが、根は生きているので、枯れた茎を地際で切り取り、同様にマルチングをして春の萌芽を待ちましょう。春になり暖かくなったら、マルチングを少し取り除き、新芽が出やすいようにしてあげます。

相性の良い植物と寄せ植え

地植えの醍醐味は、他の植物との組み合わせ(混植)によって、より美しい景観を作り出せることです。ロベリアの鮮烈なブルーは、多くの植物を引き立てる名脇役でもあります。

色彩の魔法とコンパニオンプランツ

ロベリア 地植え10 青いロベリアとオレンジのマリーゴールドを組み合わせた相性の良い混植花壇

色の組み合わせで考えるなら、ロベリアの青(寒色)に対して、黄色やオレンジ(暖色)の花を持つ植物を合わせるのが王道です。例えば、マリーゴールドジニア(百日草)などが挙げられます。これらは「補色(互いの色を引き立て合う色)」の関係にあり、花壇全体がパッと明るく華やかな印象になります。特にマリーゴールドは、根から線虫(ネマトーダ)を遠ざける成分を出すと言われており、ロベリアを土壌害虫から守る「コンパニオンプランツ」としての効果も期待できる、まさに最高のパートナーです。

高低差で魅せる立体花壇

草姿の特性を活かすなら、背の高くなる植物の足元(株元)にロベリアを植えるのがおすすめです。例えば、サルビアやバラの手前にロベリアを植栽すると、背の高い植物の下部の寂しさをカバーし(下草効果)、地面の乾燥を防ぐ「生きたマルチング」としての役割も果たします。また、白花のスイートアリッサムや、ピンクのペチュニアと混植すれば、パステルカラーの優しくロマンチックな雰囲気を演出できます。ぜひ、あなただけの「植栽レシピ」を見つけてみてください。

ロベリアの地植えを長く楽しむには

最後に、ロベリアを春から秋まで、息切れさせずに咲かせ続けるための栄養管理についてお話しします。ロベリアは花数が非常に多いため、エネルギー消費が激しく、実はかなりの「肥料食い」です。

肥料切れのサインと追肥のコツ

植え付け時に元肥を入れていますが、生育旺盛な春(4月〜6月)と秋(9月〜10月)には、肥料の効果が切れてくることがあります。葉の色が全体的に薄い黄緑色になってきたり、花付きが悪くなったりしたら肥料切れのサインです。この時期は、即効性のある液体肥料を1週間〜10日に1回程度、水やりの代わりに与えてください。固形の置き肥を月に1回与えるのも有効です。特にリン酸成分(P)が多い肥料を選ぶと、花付きが良くなります。

夏と冬は「断食」させる

ただし、ここで重要な注意点があります。真夏(7月〜8月)と真冬(12月〜2月)の、植物が生育を休止している時期には、肥料を一切与えてはいけません。弱っている時に無理に栄養を与えると、根が肥料成分の濃度に耐えきれず、「肥料焼け」を起こして枯れてしまいます。人間が風邪をひいて寝込んでいる時にステーキを食べさせないのと同じです。植物のバイオリズムに合わせ、与える時はたっぷり、休む時はしっかり休ませる。このメリハリこそが、ロベリアを長く健康に保つ秘訣です。

この記事の要点まとめ

  • ロベリアの地植えには「アズーロコンパクト」などの改良品種がおすすめ
  • 植え付けの適期は春(3月〜4月)または温暖地なら秋(10月〜11月)
  • 土作りでは腐葉土などを混ぜて排水性を高めることが最重要
  • 西日が当たらず、午後は半日陰になる場所が理想的
  • 株間は15cm〜30cm以上空けて風通しを確保する
  • 植え付け時は深植えを避け、根鉢が見えるか少し高いくらいにする
  • 地植えの水やりは基本雨任せでOK、乾燥時のみ朝か夕方に与える
  • 梅雨前の6月上旬に株の1/2〜1/3を切り戻して蒸れを防ぐ
  • 真夏は遮光ネットなどで強い日差しと地温上昇を抑える
  • 花がら摘みをこまめに行い、病気予防と連続開花を促す
  • 冬越しには株元のマルチングで霜と凍結対策を行う
  • 肥料は春と秋の生育期に液肥を与え、夏と冬は控える
  • マリーゴールドなどと混植すると彩りも良く害虫対策にもなる
  • 一年草タイプと宿根タイプを用途に合わせて使い分ける
  • 過湿と蒸れさえ防げば、地植えでも満開のブルーを楽しめる
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