こんにちは、My Garden 編集部です。
春の温かな日差しの中で、蝶々が舞うように軽やかに咲き誇るロベリア。その鮮やかなブルーやパープルは、ガーデニングシーズンの到来を告げる風物詩として、多くの園芸ファンの心を掴んで離しません。ハンギングバスケットから溢れんばかりに咲く姿は本当に見事ですよね。私も毎年春になると、ついつい新しい色の苗を買い足してしまうほど、この花の大ファンです。
でも、そんな愛らしいロベリアについて詳しく知ろうとインターネットで検索したとき、予測変換に現れる不穏なワードにドキッとしたことはありませんか?
「ロベリア 花言葉 怖い」
恐る恐るその意味を調べてみると、画面に並ぶのは「悪意」、「敵意」、「拒絶」といった、花の可憐な姿からは想像もつかないほど攻撃的で冷徹な言葉たち。「えっ、こんなに可愛いのにどうして?」「もしかして、庭に植えていると縁起が悪いの?」「友達の誕生日に贈ろうと思っていたけれど、これではまるで嫌がらせになってしまう…」と、不安や戸惑いを感じてしまった方も多いはずです。私自身、初めてこの事実を知ったときは、「美しい花には裏があるのか」と少しショックを受け、花壇のロベリアを見る目が少し変わってしまったことを覚えています。
しかし、そこで調査を終わらせてしまうのは非常にもったいないことです。深く掘り下げていくと、その怖い花言葉の裏側には、植物が厳しい自然界を生き抜くための驚くべき生存戦略や、歴史的な人間模様、そして意外なほどの「救い」となるポジティブな意味も隠されていることがわかってきました。ロベリアは単に「性格の悪い花」なのではなく、天使のような美しさと、悪魔のような毒、その両方を併せ持った、非常に奥深くミステリアスな植物なのです。
この記事では、ロベリアが持つ「光と影」の二面性を、植物学的な特徴やヴィクトリア朝時代の歴史的背景、そして毒性学的な観点まで踏み込んで徹底的に解き明かしていきます。ただ怖がるだけでなく、正しい知識を身につけることで、この花言葉も一つの「興味深い物語」として楽しめるようになるはずです。さあ、一緒にロベリアの秘密の扉を開けてみましょう。
この記事のポイント
- ロベリアに「悪意」や「敵意」という怖い花言葉がついた歴史的・文化的背景と毒性との深い関係
- 誤って摂取した際に引き起こされる中毒症状の詳細や、子供やペットに対する具体的な安全対策
- 色や品種によって劇的に変化する花言葉の意味と、誤解を避けてプレゼントするためのスマートなマナー
- 日本の「サワギキョウ」など、混同しやすい有毒品種との見分け方や正しい付き合い方
ロベリアの花言葉が怖い理由と由来

ガーデニング愛好家の間でも不動の人気を誇るロベリアですが、その美しい姿とは裏腹に、常に「怖い」というイメージが影のようにつきまといます。なぜ、これほどまでに多くの人々がロベリアに対して恐怖や不安を感じているのでしょうか。その根源を探ると、単なる迷信や都市伝説ではなく、植物が持つ科学的な特性と、人間社会が作り出した複雑で洗練されたコミュニケーションの歴史が見えてきます。
悪意という花言葉の意味と背景

ロベリアの花言葉の中で、最も衝撃的であり、かつ有名なのが「悪意(Malice)」です。通常、花言葉といえば「愛」や「希望」、「純粋」、「幸福」といった、人々の心を温かくするポジティブな概念を象徴するものが多い中で、これほど直接的に、そして攻撃的なネガティブ感情を表す言葉は極めて異質であり、強いインパクトを持っています。
この「悪意」という言葉が定着した背景には、19世紀イギリスのヴィクトリア朝時代に大流行した「フロリオグラフィ(花言葉)」の文化が深く関わっています。当時のヨーロッパ社会、特に上流階級においては、厳しい道徳観や社会的な制約から、直接口に出して言えない感情や本音を、贈る花の種類や組み合わせに託して伝えることが、一種の知的で洗練されたコミュニケーション術とされていました。
その中でロベリアは、相手に対する「敵意」や「嫌悪感」、あるいは「拒絶」の意思を密かに伝えるための暗号として機能していたと言われています。例えば、一見すると美しい花束の中に、ひっそりと青いロベリアが忍ばせてあったとしたら、それは「あなたの美しさは認めますが、心の中では軽蔑しています」や「笑顔の裏に悪意を隠していますよ」という、冷徹かつ皮肉なメッセージだったのかもしれません。言葉で罵倒するよりも、美しい花を使って静かに拒絶する方が、ある意味でずっと残酷で恐ろしいですよね。
また、「悪意」という言葉には、「他人の不幸を願う気持ち」や「害を与えようとする意図」が含まれます。ロベリアの可憐な花姿が「善」を装いながら、その実、根や葉に毒を持っているという「裏切り」の構造が、人間社会における「二面性」や「腹黒さ」のメタファー(隠喩)として完璧に合致してしまったのです。単なる意地悪ではなく、社会的な仮面の下に隠された本音の恐ろしさを象徴しているからこそ、この花言葉は現代を生きる私たちの心にも深く刺さり、恐怖心を煽るのかもしれません。
怖い由来となった毒性と症状

では、なぜ美しい花に「悪意」などという不名誉なレッテルが貼られたのでしょうか。その物理的かつ決定的な理由は、ロベリアが植物体内に隠し持っている「毒性」にあります。多くの有毒植物がそうであるように、ロベリアもまた、自らを動物の食害から守り、生存競争を勝ち抜くために化学物質という武器を進化の過程で身につけてきました。
植物学的に見ると、ロベリア属の植物はキキョウ科に属し、全草(花、葉、茎、根のすべて)に「ロベリン(Lobeline)」というピペリジンアルカロイド系の成分を含有しています。この物質は、化学構造がタバコに含まれるニコチンと非常によく似ており、摂取すると中枢神経系(特に自律神経節)に強く作用します。
具体的にどのような危険があるのか、ロベリンの作用について詳しく見ていきましょう。
ロベリアの毒性成分「ロベリン」による作用と危険性
ロベリンは、かつては去痰薬(痰を出しやすくする薬)や呼吸興奮薬として医療現場で使用されたり、タバコの代用品として禁煙補助剤に利用されたりした歴史もあります。しかし、その安全域(薬として効果がある量と、毒として害が出る量の差)は非常に狭く、専門知識のない一般人が安易に扱うのは極めて危険です。
主な中毒症状:
- 消化器系: 激しい嘔吐(おうと)、吐き気、下痢、腹痛、唾液の過剰分泌。体が毒を排出しようとする防御反応が強く出ます。
- 循環器・呼吸器系: 呼吸困難、頻脈(脈が速くなる)または徐脈(脈が遅くなる)、血圧の急激な変動。重篤な場合は呼吸中枢が麻痺し、自発呼吸ができなくなる恐れがあります。
- 神経系: めまい、頭痛、冷や汗、手足の震え、痙攣(けいれん)。最悪の場合は呼吸筋の麻痺による窒息や死亡に至るケースも過去の文献では報告されています。
このように、ロベリアは「誤って口にすれば命に関わることもある」という実質的な危険性を秘めています。「美しい花には棘がある」という言葉がありますが、ロベリアの場合は棘ではなく「見えない猛毒」を持っていたわけです。その「美しい姿で誘惑し、近づく者に害をなす」という生物学的な性質が、人間社会における「悪意」の象徴として位置づけられたのは、ある意味で必然だったと言えるでしょう。
(出典:厚生労働省『自然毒のリスクプロファイル』)
英語の花言葉にある敵意や拒絶
日本で紹介されている花言葉の多くは、明治時代以降に西洋から輸入され、翻訳されたものです。そのため、ロベリアの「悪意」という花言葉も、元を辿れば英語圏の文化に由来します。英語の花言葉(Language of Flowers)におけるロベリアの意味を見てみると、日本語訳以上に具体的で、人間関係における厳しいニュアンスが含まれていることがわかります。
英語圏では、ロベリアは単なる観賞植物としてだけでなく、コミュニケーションにおける「拒絶のサイン」として認識されていた歴史があります。以下に、代表的な英語の花言葉とその詳細なニュアンスをまとめてみました。
| 英語の花言葉 | 日本語訳 | ニュアンスと解説 |
| Malevolence | 悪意・敵意 | 単なるいたずら心ではなく、相手に対して害を与えたいと願うような、深く暗い敵意を指します。ロベリアの持つ毒性がもたらす苦しみや危険性から連想された、最も一般的で強力な意味です。「呪い」に近いニュアンスさえ感じさせます。 |
| Arrogance | 傲慢 | 他者を見下すような態度。毒を持つ植物が、他の植物や動物を寄せ付けずに孤高に咲く姿や、一部の品種が高くそびえ立つ様子から連想されたとも言われます。「私に触れるな」という高圧的なメッセージとも取れます。 |
| Rebuff | 拒絶 | 相手の求愛や申し出を、冷たく、きっぱりと断ること。「私に近づかないで」という警告のサインでもあります。恋愛関係の終わりを告げる際に使われることもあったようです。 |
| Dislike | 嫌悪・嫌い | 生理的な嫌悪感や、好意を持てないことを示します。プレゼントとしては致命的な意味になりかねないため、贈り物にする際は細心の注意が必要です。 |
このように、英語圏におけるロベリアは、単に「怖い」だけでなく、明確な「拒絶の意思表示」として機能する側面があります。もし、海外の方に花を贈る機会があるなら、ロベリアを選ぶ際は日本以上に慎重になる必要があります。あなたが「綺麗だから」「色が素敵だから」という純粋な理由だけで選んだとしても、受け取った相手が花言葉に詳しい場合、「絶交」を言い渡されたと勘違いされてしまうリスクすらあるのです。言葉を超えたメッセージを持つ花だからこそ、その扱いには十分なリテラシーが求められると言えるでしょう。
紫や青のロベリアが持つ意味
ロベリアの代名詞といえば、吸い込まれるような深い「ロベリア・ブルー」や、高貴な輝きを放つ「バイオレット(紫)」の花色です。園芸店で見かけるロベリアの多くはこの色味ですが、実は先ほどから解説している「悪意」や「敵意」といったネガティブな花言葉は、主にこの青や紫のロベリアと強く結びついているという説が有力です。
色彩心理学的に見ても、青や紫は「鎮静」や「高貴」、「知性」を表す一方で、「冷たさ」、「不安」、「憂鬱」、そして「神秘的な死」を連想させる色でもあります。特に濃い紫色は、古くから魔術や毒薬、あるいは喪服と関連付けられることが多い色でした。ロベリアの持つ「毒性」という科学的事実と、紫色の持つ妖艶でミステリアスな「死のイメージ」が融合することで、「美しくも恐ろしい悪意の花」というキャラクターが確立されてしまったのかもしれません。
また、青色は「冷淡さ」の象徴でもあります。情熱的な赤や、幸福な黄色とは対照的に、青いロベリアは静かに、しかし冷ややかに相手を拒絶するような印象を与えます。例えば、文学作品や映画の中で、冷酷な美女(ファム・ファタール)が青い花を愛でるシーンが描かれることがありますが、そこには「美しさ」と「危険」が同居していることを示唆する意図が含まれていることが多いのです。ロベリアの「悪意」は、ただ単に性格が悪いというよりも、人を惑わし破滅させるような「悪魔的な魅力」の裏返しとも言えるでしょう。危険な匂いがするからこそ、人はこの花に抗えないほど惹きつけられてしまうのかもしれませんね。
サワギキョウなどの種類と区別

ロベリアについて語る上で、避けて通れないのが品種による違いです。「ロベリア」という名前は、植物学的には「ロベリア属(Lobelia)」全体を指す言葉ですが、私たちが普段園芸店で目にするものと、日本の山野に自生するものとでは、その性質や外見、そして毒性の強さが大きく異なります。
ここを混同してしまうと、必要以上に恐怖心を抱くことになりかねません。正確に理解するために、代表的な2つのタイプを比較してみましょう。
- 園芸品種のロベリア(Lobelia erinus):
一般的に「ロベリア」としてホームセンターや園芸店で流通しているものです。南アフリカ原産で、和名は「ルリミゾカクシ(瑠璃溝隠)」。草丈が10〜20cmほどと低く、地面を這うように広がり、青や白の可憐な小花を密に咲かせます。アルカロイド系の毒性はありますが、観賞用として適切に扱えば安全です。花言葉は「謙遜」と「悪意」が混在しています。 - サワギキョウ(Lobelia sessilifolia):
日本の湿地や高原に自生する野生種です。こちらは直立して50cm〜1m近い高さになり、独特の形をした青紫の花を穂状に咲かせます。サワギキョウは毒性が非常に強く、かつてはアイヌ民族などが狩猟用のトリカブト毒と混ぜて毒矢を作る際に利用したり、山菜と間違えて誤食したよる重大な事故が報告されたりする本格的な有毒植物(毒草)です。花言葉は「悪意」「特異な才能」など。
「ロベリアは怖い」という情報の多くは、このサワギキョウのような強力な毒草としての側面が、可愛らしい園芸品種にも投影されてしまった結果とも考えられます。園芸用のロベリアは鑑賞用に改良されており、サワギキョウほどの危険性はないとされていますが、同じ成分を含んでいることに変わりはないため、やはり「口に入れない」「樹液に注意する」という基本ルールは守る必要があります。
傲慢や嫌いという花言葉の真実
「悪意」以外にも、「傲慢(Arrogance)」や「嫌い(Dislike)」という、なんとも救いのない花言葉がロベリアには並んでいます。これらは一体どこから来たのでしょうか。
「傲慢」に関しては、ロベリアの花の形や咲き方が関係しているという説があります。ロベリアの花は、下側の3枚の花弁が大きく広がっている独特の形状(唇形花)をしています。また、品種によっては茎を高く伸ばし、他の草花を見下ろすように咲くものもあります。毒を持ち、虫や動物に食べられることを拒絶しながら、自分だけ美しく咲き誇るその姿が、人間から見れば「プライドが高く、他者を寄せ付けない傲慢な態度」に映ったのかもしれません。また、その独特な花の形が、まるで「ふんっ」とそっぽを向いているように見えた、という説もあります。
また、「嫌い」という花言葉については、実際に人間関係のトラブルで使用された歴史的背景が影響していると考えられます。言葉で直接「嫌い」と言うのは角が立ちますが、花を贈ることで察してもらうという、ある意味で非常に陰湿で洗練された文化がかつてのヨーロッパにはありました。ロベリアはそのための「道具」として利用されてしまった悲しい歴史を持つ花なのです。このように、花言葉一つ一つを紐解いていくと、当時の人々の人間模様や、植物に対する畏怖の念が見えてきて非常に興味深いですね。
怖いロベリアの花言葉と注意点

ここまで、ロベリアの「影」の部分、つまり怖い意味や毒性について詳しく見てきました。「もう庭に植えるのはやめようかな…」と不安になってしまった方もいるかもしれません。でも、ちょっと待ってください。物事には必ず表と裏があります。ロベリアにも、その悪名を補って余りあるほどの「光」の部分、ポジティブで美しい意味がたくさん存在するのです。
ここからは、色別の素敵な花言葉や、安全に楽しむための具体的なテクニック、そしてプレゼントとして贈る際のマナーについて、実践的なアドバイスをお届けします。正しい知識を持てば、ロベリアは決して怖いだけの花ではありません。
白やピンクなど色別の花言葉
ロベリアの持つネガティブなイメージは、主に青や紫の色に集中しています。では、他の色はどうでしょうか?実は、白やピンクなどの明るく柔らかな色のロベリアには、毒々しさを微塵も感じさせない、まるで天使のような優しく清らかな花言葉が与えられています。
これらの色を選ぶことで、「悪意」というメッセージを回避し、純粋な愛や美徳を表現することができます。以下に、色ごとのポジティブな意味をまとめてみました。
ポジティブな色別花言葉リスト

| 花色 | 花言葉 | 由来・メッセージ |
| 白(White) | 貞淑、謙遜 | 何色にも染まらない純白の花が、地面近くで控えめに咲く姿から。「貞淑」は誠実で慎み深い女性を、「謙遜」は自分の能力をひけらかさない美徳を象徴しています。ピュアな気持ちを伝えたい時に最適です。結婚式のブーケの脇役として使われることもあります。 |
| ピンク(Pink) | いつも愛らしい | 小さくて丸みを帯びた花が、ふんわりとドーム状に密集して咲く様子は、無条件に「可愛い!」と感じさせる魅力があります。その姿そのままの、ストレートな賛辞です。子供や愛しい人への贈り物にぴったりです。 |
| 水色(Light Blue) | 謙虚な心 | 深い青のような冷たさはなく、空のような爽やかさと優しさを感じさせる色合いから、控えめで清らかな心を連想させます。澄んだ心の持ち主へ贈るのに適しています。 |
いかがでしょうか。「悪意」とは正反対の、「謙遜」や「愛らしさ」といった言葉が並んでいます。もしロベリアを育てたいけれど怖い意味が気になるという方は、ぜひ白やピンクの品種を選んでみてください。それらはきっと、あなたの庭に「平和」と「癒やし」をもたらしてくれるはずです。同じ花でも色が変わるだけでこれほど意味が反転するのも、ロベリアの面白い特徴の一つです。まるでジキルとハイドのように、二つの顔を使い分けて楽しむのも、ガーデニングの醍醐味かもしれませんね。
赤い品種は卓越を意味する

ロベリアの仲間には、目の覚めるような鮮烈な赤色を持つ品種も存在します。代表的なのが、北アメリカ原産の「ロベリア・カーディナリス(和名:ベニバナサワギキョウ)」や、その交配種である「宿根ロベリア」の仲間です。この赤いロベリアには、他の色とは一線を画す、非常に力強くポジティブな花言葉が与えられています。
その花言葉は、「卓越(Distinction)」や「優秀」です。
この由来は非常に興味深いものです。学名や英名にある「Cardinal(カーディナル)」とは、カトリック教会において教皇に次ぐ高位聖職者である「枢機卿」を意味します。枢機卿は、その地位の象徴として深紅の法衣(カソック)を身に纏います。ロベリア・カーディナリスの燃えるような赤色がこの法衣の色に似ており、またその立ち姿が真っ直ぐで凛として威厳に満ちていることから、「人々の上に立つ優れた存在=卓越」という意味が生まれたのです。
「悪意」どころか、リーダーシップや才能を称える素晴らしい意味を持っていますので、仕事での昇進祝いや、コンクールでの受賞祝い、あるいは目標に向かって努力している人への応援として贈るには(色さえ間違えなければ)最適な花と言えるかもしれません。ただし、赤いロベリアは背が高くなる品種が多いので、贈る相手の栽培スペースなども考慮するとより親切ですね。小さな鉢植えで楽しむ通常のロベリアとは、少し楽しみ方が異なる植物だと覚えておくと良いでしょう。
誕生花として贈る際の日付
花言葉だけでなく、365日の「誕生花」としてもロベリアは設定されています。もし、大切な人の誕生日が以下の日付であれば、ロベリアは運命の花となるかもしれません。自分の誕生花の意味を知ることは、多くの人にとって嬉しい体験です。
- 7月5日
- 10月30日
- 11月15日
特に秋の10月や11月は、ロベリアの花期(春〜初夏、および秋)とも重なる場合があり、季節感のある贈り物になります。また、春のガーデニングシーズン真っ只中である4月や5月の誕生日プレゼントとして、苗のセットを贈るのも喜ばれます。
ただし、何度も触れているように、ロベリアには「怖い花言葉」という地雷も埋まっています。誕生花だからといって無条件に贈るのではなく、「あなたの誕生花はロベリアなんだけど、実は怖い意味もあるの。でも、私はこのポジティブな意味の方を信じて贈るね」といった一言を添えるなど、相手の性格や関係性を考慮した配慮が成功の鍵となります。言葉足らずは誤解の元ですので、ここは丁寧に伝えることが大切です。
プレゼントする時の注意点
ロベリアは花期が長く、春から秋まで次々と花を咲かせ、ボリュームも出るため、寄せ植えやハンギングバスケットの材料として非常に優秀です。ガーデニング好きの方へプレゼントとして利用したいと考える方も多いでしょう。しかし、「悪意」という花言葉が誤解を生むリスクは常に付きまといます。
そこで、誤解を回避し、相手に心から喜んでもらうためのスマートなテクニックをいくつかご紹介します。
ロベリアを贈る際の3つの鉄則

- メッセージカードを必ず添える:
これが最も重要かつ確実な方法です。言葉にしないと誤解される可能性があるなら、言葉にしてしまえば良いのです。「ピンクのロベリアには『いつも愛らしい』という意味があるそうです。あなたの笑顔にぴったりだと思って選びました」と、ポジティブな花言葉を引用して書き添えましょう。これにより、ネガティブな意味を完全に打ち消すことができます。 - 色の選び方を工夫する:
青や紫単色の鉢植えは避け、白やピンクをメインにするか、あるいは明るい色のミックス植えを選びましょう。見た目の印象が明るく華やかであれば、「悪意」を連想されることは少なくなります。人間は視覚情報に大きく左右される生き物ですので、色の持つパワーを利用しましょう。 - 他の花と組み合わせる(寄せ植え):
ロベリア単体ではなく、「感謝」の花言葉を持つカスミソウや、「真実の愛」を意味するマーガレット、「希望」のガーベラなど、誰が見ても良い意味を持つ花と一緒に植え込みましょう。ロベリアを「引き立て役(名脇役)」として使うことで、花言葉のメッセージもポジティブな方向に中和されます。
誤食のリスクとペットの安全
ご自宅でロベリアを楽しむ場合、特に注意していただきたいのが「誤食」による事故です。先述の通り、ロベリアにはアルカロイド系の毒性成分が含まれています。大人であれば、花壇の花をむしって食べることはまずありませんが、好奇心旺盛な小さなお子様や、犬や猫などのペットがいるご家庭では、深刻なリスクとなり得ます。
ペットへの影響と症状:
犬や猫がロベリアの葉や茎を食べてしまった場合、人間と同様に中毒症状を引き起こします。嘔吐、下痢、よだれ、沈鬱(元気がなくなる)、不整脈などが主なサインです。特に犬は散歩中や庭での遊び中に、胃腸の調子を整えるために草を食べる習性があるため注意が必要です。また、猫も揺れる植物に興味を持って噛んでしまうことがあります。
安全に育てるための対策と緊急時の対応

- 高い場所に飾る: ハンギングバスケットやスタンドを使い、子供やペットの手(口)が届かない高さで管理するのが最も安全で確実な方法です。 ロベリアは垂れ下がるように咲く姿が美しいので、見た目の相性も抜群です。
- 室内に入れない: 猫を飼っている場合、完全室内飼いであれば、ロベリアを室内に持ち込まないことが唯一の解決策です。ベランダや屋外専用の植物と割り切りましょう。
- 作業時は手袋を: 剪定や植え替えの際、茎から出る白い汁液が手につくと、肌の弱い方は「かぶれ(接触性皮膚炎)」を起こすことがあります。必ずガーデニング用の手袋を着用し、作業後は手をよく洗ってください。
- もし誤食したら: 万が一、ペットや子供が食べてしまった場合は、自己判断で吐かせようとせず、直ちに食べた植物の名前(ロベリア)を伝え、獣医師や医師の診察を受けてください。どのくらいの量をいつ食べたかという情報が重要になります。
ロベリアの花言葉は怖いが魅力的
ここまでロベリアの怖い側面と、それを補う魅力についてお話ししてきました。確かに「悪意」や「敵意」という花言葉は衝撃的であり、毒性という事実は無視できないリスクです。しかし、それらのネガティブな要素をすべて知った上でもなお、ロベリアが世界中で愛され続けているのはなぜでしょうか。
それはきっと、ロベリアが持つ「二面性」こそが、この植物の深みのある魅力となっているからではないでしょうか。ただただ清純で美しいだけの花よりも、どこか影があり、毒を隠し持っているというミステリアスな物語性。それが、見る人の想像力を掻き立て、より一層その青さを鮮烈に印象づけているのです。
「美しい花には毒がある」。その言葉を体現するロベリア。正しい知識を持って接すれば、その毒さえも、自然界の神秘の一部として愛おしく感じられるようになるかもしれませんね。この記事が、あなたがロベリアという花とより深く、そして安全に向き合うための一助となれば幸いです。
この記事の要点まとめ
- ロベリアの代表的な花言葉には「悪意」「敵意」「拒絶」といった怖い意味がある
- その背景には、全草に含まれるアルカロイド系成分「ロベリン」の毒性が関係している
- ヴィクトリア朝時代には、言葉にできない嫌悪感を伝える手段として利用された歴史がある
- 毒性成分を誤って摂取すると、激しい嘔吐、呼吸困難、麻痺などの中毒症状を引き起こす
- 特に紫や青のロベリアが、「毒」や「神秘的な死」のイメージと結びつきやすい
- 日本の野生種「サワギキョウ」も同属であり、強力な有毒植物として知られているため注意が必要
- 一方で、白のロベリアには「貞淑」「謙遜」、ピンクには「いつも愛らしい」というポジティブな意味がある
- 赤いロベリア(ベニバナサワギキョウ)は、枢機卿の法衣にちなみ「卓越」という高貴な意味を持つ
- 7月5日、10月30日、11月15日などの誕生花として設定されている
- プレゼントする際は、誤解を防ぐためにメッセージカードを添えたり、明るい色を選んだりする配慮が必須
- 犬や猫が誤食すると危険なため、ハンギングバスケットなどでペットの届かない場所に設置する
- 切り口から出る汁液で皮膚がかぶれることがあるため、手入れの際は手袋の着用が推奨される
- 「美しさ」と「毒(悪意)」という二面性こそが、ロベリアの最大の魅力であり個性である
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