こんにちは、My Garden 編集部です。
ふんわりとした白い小花が愛らしいかすみ草ですが、インターネットで検索しようとすると「怖い」や「死」、「別れ」といった不穏な言葉が出てきて驚いたことはありませんか。大切な人へのプレゼントや結婚式のブーケとして検討しているときに、もし悪い意味が含まれていたらどうしようと不安になってしまうのも無理はありません。実は私自身も、友人に花束を贈ろうとした際にこの噂を耳にして、慌てて調べた経験があります。結論から言うと、かすみ草自体には怖い花言葉はありませんが、贈る本数やシチュエーションによっては相手に誤解を与えてしまうリスクが潜んでいます。この記事では、なぜそのような都市伝説のような噂が広まったのかという理由や由来、そして絶対に避けるべき本数について詳しく解説します。
この記事のポイント
- かすみ草の公式な花言葉には感謝や幸福などのポジティブな意味しかない
- 怖いと噂される原因は葬儀での使用頻度や独特な臭いにある
- 17本の花束を贈ることだけは絶望の愛を意味するため絶対に避ける
- 色や本数の正しい知識を持てば結婚式や贈り物として最高の花になる
かすみ草の花言葉が怖いと噂される主な理由
可憐な見た目とは裏腹に、なぜこれほどまでにネガティブな検索候補が出てきてしまうのでしょうか。ここでは、その背景にある具体的な要因を一つひとつ紐解いていきます。
本来の意味や由来にネガティブ要素なし

まず最初に、読者の皆様に安心していただきたいのは、日本国内におけるかすみ草の標準的な花言葉には、誰もが恐れるような「死」や「呪い」、「不幸」といった意味は一切含まれていないということです。むしろ、調べれば調べるほど、この花がいかに愛情深く、純粋なメッセージを持っているかが分かります。一般的によく知られているのは、以下のような非常にポジティブで美しい言葉ばかりです。
かすみ草の代表的な花言葉
- 清らかな心(Purity of heart)
- 無邪気(Innocence)
- 幸福(Happiness)
- 感謝(Gratitude)
- 親切(Kindness)
このように、真っ白で小さな花が無数に咲く姿から「汚れのない心」や「赤ちゃんの吐息(英名:Baby’s breath)」のような純真さが連想されています。特に英名の「Baby’s breath」は、生まれたばかりの赤ちゃんのミルクのような甘く優しい息遣いをイメージして名付けられました。想像してみてください。小さくて頼りないけれど、圧倒的な純粋さを持って咲き誇るその姿は、見る人の心を和ませる力を持っています。決して誰かを傷つけたり、恐怖に陥れたりするような存在ではありません。
植物学的な名前の由来も「愛」に溢れている
また、学名の由来にも注目してみましょう。かすみ草の学名は Gypsophila(ジプソフィラ)と言います。これはギリシャ語で「石灰(Gypsum)」と「愛する(Philos)」という2つの言葉を組み合わせて作られました。直訳すると「石灰を愛する者」となります。これは、かすみ草が他の植物が育ちにくいような石灰質の乾燥した土壌でも、文句ひとつ言わずに健気に根を張り、美しい花を咲かせる強い生命力を持っていることに由来します。
この「逆境でも咲き誇る愛」という植物学的な背景を知ると、ますます「怖い」というイメージとは程遠い存在であることが分かりますね。また、かすみ草は主役の花(バラやカーネーションなど)を引き立てる「名脇役」としての性質から、「感謝」や「親切」という意味も持ち合わせています。自分が前に出るのではなく、周りを美しく見せるために尽くす献身的な姿勢が、古くから人々に愛されてきた理由の一つでしょう。
つまり、私たちがインターネット上で目にする「怖い」という噂やイメージは、花そのものが持つ本質的な性質ではなく、後天的に付与された外部的な要因による誤解であることが分かります。植物としての生態も、言葉としての意味も、すべてが「愛」と「優しさ」で構成されているのです。ですから、大切な人への贈り物として選ぶことに、何のためらいも持つ必要はありません。自信を持って、この可憐な花を選んであげてください。
葬式の仏花としての死のイメージ

では、なぜこれほどまでに「怖い」と言われるのでしょうか。その最大の理由は、私たちの生活に深く根付いた葬送儀礼の記憶にあると考えられます。
かすみ草は、そのボリューム感と「清らかさ」を象徴する白さから、葬儀の祭壇や枕花(故人の枕元に供える花)として頻繁に使用されます。日本の葬儀文化において、白は「死装束」に通じる色であり、現世の垢を落として清らかに旅立つための象徴的な色とされています。そのため、白菊やユリ、そして白いかすみ草が大量に飾られる光景は、私たち日本人にとって「お別れの場」の原風景として深く刻まれているのです。
視覚的な刷り込みと条件反射
葬儀の祭壇は非常に広いため、空間を埋めて華やかに見せるために、ボリュームが出しやすいかすみ草は装飾業者にとっても重宝される花材です。農林水産省の統計などを見ても、かすみ草は日本国内で非常に多くの出荷量を誇る花きの一つであり、冠婚葬祭のあらゆる場面で活躍していることがわかります。しかし、その「使い勝手の良さ」が仇となり、幼少期や感受性の強い時期に葬儀の場でかすみ草を大量に目にした経験が、無意識のうちに「かすみ草の姿=死のイメージ」という強力なリンク(条件付け)を脳内に形成してしまいます。
これは「パブロフの犬」のような心理的な条件反射の一種です。日常の中でふとかすみ草を見たときに、過去の悲しい別れの場面や線香の香り、重苦しい空気がフラッシュバックし、「なんとなく不吉」「縁起が悪い」と感じてしまうのです。特に、白一色でまとめられた花束を見ると、どうしても「枕花」を連想してしまう方が多いようです。
「死」への恐怖が花へ転嫁されている
しかし、ここで冷静に考えていただきたいのは、これは「用途」の問題であり、花言葉そのものに不吉な意味があるわけではないということです。葬儀でかすみ草が使われるのは、遺族が「故人を清らかな花で囲んで、美しく見送ってあげたい」と願う、深い愛情と感謝の表現に他なりません。つまり、そこにあるのは「呪い」ではなく「愛」なのです。
「死」という概念自体が人間にとって根源的な恐怖の対象であるため、そこに関わるすべてのアイテムにネガティブな感情が投影されてしまっているに過ぎません。白菊が美しいように、仏花として使われるかすみ草もまた、神聖で美しい存在です。「お葬式の花だから怖い」と忌避するのではなく、「最期の旅立ちさえも美しく飾れる花」として、その包容力を評価してあげるべきではないでしょうか。背景を知れば、恐怖心は自然と和らぐはずです。
独特な臭いが生理的な不快感を招く

視覚的なイメージだけでなく、実は「嗅覚」からの不快感が恐怖心に繋がっているケースもあります。かすみ草、特に開花した状態の生花は、独特の強い臭気を放つことがあるのをご存じでしょうか。
この臭いの正体はメチル酢酸などの揮発性有機化合物なのですが、人によってはこれを「トイレの臭い」「加齢臭」「動物の尿」「雑巾の生乾きの臭い」のように感じてしまうことがあります。美しく可憐な見た目から、想像もつかないような現実的な悪臭が漂ってくるというギャップが、「何か裏があるのではないか」「化けの皮が剥がれたようだ」という認知的な不協和を生み、それが「怖い」という感情に変換されている側面もあるようです。
なぜ花なのに臭いのか?進化の理由
「花=いい香り」という固定観念がある私たちにとって、かすみ草の臭いは衝撃的かもしれません。しかし、植物学的な視点で見ると、この悪臭にはちゃんとした理由があります。それは、ハエや甲虫などの特定の昆虫を誘引して受粉を媒介させるため、あるいは草食動物から身を守るための進化の結果であると考えられています。
甘い香りを好むミツバチではなく、腐敗臭などを好む昆虫をターゲットにしているため、人間にとっては不快な臭いになってしまっているのです。人間にとっては不快でも、植物にとっては生存のための重要な戦略なのです。しかし、ロマンチックな花言葉を期待して顔を近づけた瞬間に、鼻をつくようなアンモニア臭を感じれば、誰でも裏切られたような気分になるでしょう。「綺麗な花には棘がある」ならぬ「綺麗な花には臭いがある」という事実は、一種のショック療法のように人々の記憶に強く残り、「かすみ草=嫌なもの=怖い」という図式を成立させてしまうのです。
品種による臭いの違いと対策
すべてのカスミソウが強烈に臭うわけではありません。品種によって臭いの強弱には大きな差があります。例えば、昔からある原種に近い品種は臭いが強い傾向にありますが、最近では品種改良が進み、独特の臭いを抑えた品種(例:ミリオンスターなど)も市場に流通しています。
臭いが気になる時の対策
贈り物にする際は、お花屋さんに「臭いの少ないタイプはありますか?」と相談してみるのが確実です。プロのお花屋さんであれば、品種ごとの特性を把握しています。また、完全に乾燥させてドライフラワーにすることで、揮発成分が飛び、臭いはほとんど気にならなくなります。インテリアとして楽しむ場合はドライにするのも一つの手ですね。
海外の迷信における不吉な伝説

日本国内の情報だけでなく、海外のフォークロア(民間伝承)がインターネットを通じて伝わり、都市伝説化している可能性もあります。世界には、私たちが知らないような「花にまつわる怖い話」が数多く存在します。
例えばイギリスの一部地域では、かすみ草に限らず、サンザシやライラックなどの「白い花」を家の中に持ち込むことは「不吉(Bad Luck)」や「死を招く」として忌避される古い迷信が存在しました。これは、かつて遺体の腐敗臭を誤魔化すために香りの強い花が棺の周りに飾られた歴史的背景から、花の強い香りが死を連想させるためだと言われています。特に白い花は幽霊や死装束を連想させるため、病人のいる家に持ち込むことは厳禁とされていました。
猫と赤ちゃんの恐ろしい伝承
また、英名の「Baby’s Breath(赤ちゃんの吐息)」に関連して、「猫が赤ちゃんの息を吸い取って窒息させてしまう」という(Cats steal baby’s breath)恐ろしい言い伝えと混同され、なんとなく不気味なイメージが増幅されていることもあります。これは数百年以上前の迷信で、猫が赤ちゃんの口元のミルクの匂いに惹かれて近づくだけという説が有力ですが、当時の人々にとっては「魔女の使い」である猫と、儚い赤ちゃんの命、そして白い花の組み合わせが、何か超自然的な恐怖を呼び起こす要素だったのかもしれません。
さらに、黄色い花が西洋の花言葉で「嫉妬」や「不誠実」を意味するように、文化圏が違えば花の意味も大きく異なります。現代の英語圏では、かすみ草は「Everlasting Love(永遠の愛)」を象徴するウェディングフラワーとしての地位を確立しており、不吉な迷信を信じる人はほとんどいません。これらの情報はあくまで文化的な背景の違いによる過去の遺物であり、現代の日本において気にする必要は全くありませんが、「怖い花言葉」の根拠を探しているオカルト好きのユーザーにとっては、妙に説得力のある「裏付け」として機能してしまっているのが現状です。情報の出所や時代背景を知れば、恐れるに足りない単なる物語であることがわかるでしょう。
かすみ草が出てくる夢占いの暗示
「夢枕に立つ」という言葉があるように、夢に出てくる花には潜在意識からのメッセージ性があると考えられています。かすみ草が夢に出てきた場合、基本的には「恋愛運の上昇」や「純粋な愛」を意味する吉夢であることが多いです。
例えば、誰かからかすみ草をもらう夢は、あなたが周囲から愛されていることの証であり、片思いが成就する前兆とも言われています。白いかすみ草が一面に咲いている夢は、あなたの心が浄化され、新しいスタートを切る準備ができていることを示唆しています。このように、夢占いにおけるかすみ草はおおむね「ハッピーエンド」の象徴です。
唯一の警告夢:枯れたかすみ草
しかし、シチュエーションによっては警告の意味を持つこともあります。特に注意が必要なのが「かすみ草が枯れている夢」です。これは、金銭的なトラブルや、掴みかけたチャンスが霞(かす)んで消えてしまうことの暗示とされることがあります。「霞」という文字が示す通り、実態のないもの、消えゆくものへの不安が夢に投影されているのです。また、ドライフラワーになったかすみ草の夢も、「終わった恋」「過去の栄光」を意味する場合があり、少し寂しい解釈になります。
さらに、大量のかすみ草に埋もれて身動きが取れないような夢は、現実逃避願望や、精神的な疲労を表している場合もあります。誰かに助けてほしい、癒やされたいというSOSのサインかもしれません。こうした夢占いのネガティブな解釈の一部が切り取られ、「かすみ草=悪い予兆」という噂として独り歩きしている可能性があります。
とはいえ、夢はあくまであなたの心の状態を映す鏡に過ぎません。「怖い夢を見たから悪いことが起きる」のではなく、「不安があるから怖い夢を見る」のです。もし不吉な夢を見たとしても、それをきっかけに生活を見直したり、財布の紐を締めたりするチャンスだと捉えれば、決して怖いものではありません。「夢で教えてくれてありがとう」と感謝するくらいのポジティブな気持ちでいれば、運気は自然と好転していくはずですよ。
かすみ草の花言葉は怖い誤解を避ける贈り方
ここまでは「誤解」について解説してきましたが、実はたった一つだけ、本当に注意しなければならない「タブー」が存在します。ここからは、実践的なマナーや色別の意味について解説します。
17本の花束に隠された絶望の愛

もしパートナーにかすみ草を贈ろうと考えているなら、ここが一番重要なポイントです。かすみ草にはポジティブな花言葉が多いのですが、「本数」によって意味が劇的に反転するという恐ろしい罠があります。
絶対に避けるべき本数とその意味
- 17本:絶望の愛(Despair love)
修復不可能な関係の終わりを意味します。 - 16本:不安な愛(Anxious love)
相手への不信感や、将来への悲観を示唆します。 - 15本:ごめんなさい(I’m sorry)
謝罪の意味ですが、文脈によっては別れの挨拶と取られます。
特に17本の「絶望の愛」は致命的です。なぜ17という数字が絶望を意味するのか、その明確な由来は定かではありません。西洋のタロットカードで「17」は「星(The Star)」を表し、本来は「希望」や「憧れ」を意味する良いカードなのですが、一説にはタロットの逆位置(逆さまに出た場合の意味)である「失望」や「無気力」が由来しているとも言われています。あるいは、数秘術的な観点や、日本独自の語呂合わせから生まれた都市伝説なのかもしれません。
知らずに贈ってしまった時のリスク
由来が不明確であるにもかかわらず、インターネット上では「かすみ草 17本」と検索するとすぐに「絶望の愛」と出てきてしまいます。これが最大のリスクです。あなたが何も知らずに、ただ「綺麗だから」という理由で贈った花束が偶然17本だったとしましょう。もし受け取った相手が花言葉に詳しい人だったり、後で気になってネットで検索したりした場合、「えっ、これって別れたいっていう意味なの…?」と、とんでもない誤解を生む可能性があります。
例えば、プロポーズの際に見栄えが良いからと適当に束ねた花束が17本だったら……想像するだけでゾッとしますよね。一生の思い出が台無しになってしまうかもしれません。花屋さんは通常、本数よりも予算や見た目のバランスで花束を作ります。かすみ草は枝分かれしているため正確な本数を数えるのは難しいですが、茎の本数が明確に見えるようなアレンジメントの場合は特に注意が必要です。
この悲劇を避けるための対策はシンプルです。花束を注文する際に、お店の人に一言伝えるだけでいいのです。「本数の意味は気にしますか?」と聞かれることもありますが、自分から「悪い意味になる本数(16本や17本)は避けてください」と指定するか、あらかじめポジティブな意味を持つ本数(後述します)を指定するのがスマートです。愛を守るためのちょっとした一手間、ぜひ忘れないでくださいね。
白やピンクや青など色別の意味

最近では、染料で吸い上げ着色されたカラフルなかすみ草も人気です。天然の白だけでなく、ピンク、青、紫、赤など、色とりどりのかすみ草は見るだけで心が躍ります。これらの色にはそれぞれ個別の花言葉が設定されており、知っておくとよりメッセージ性の高いギフトになりますよ。
| 色 | 主な花言葉 | 解説・おすすめのシーン |
|---|---|---|
| 白 | 清らかな心、無邪気 | 定番の色です。結婚式や出産祝い、お礼などあらゆるシーンで万能に使えます。最もポピュラーで失敗がありません。 |
| ピンク | 切なる願い、感激 | 「赤ちゃんの頬」のような温かみがあり、恋人へのプレゼントや母の日に最適です。可愛らしさを強調したい時におすすめ。 |
| 青・水色 | 永遠の愛、清い心 | 自然界には存在しない神秘的な色。「サムシングブルー」として花嫁に人気です。男性へのプレゼントとしてもクールで素敵です。 |
| 赤 | 感激 | 情熱的な赤は、還暦祝いや特別な記念日に。カーネーションやバラの代わりに贈るのも、珍しさがあって素敵です。 |
| 紫 | 清らかな心 | 高貴な色とされる紫は、年配の方への贈り物や、古希(70歳)・喜寿(77歳)の長寿祝いに喜ばれます。上品な大人の雰囲気が出ます。 |
色を組み合わせて「虹色」にするのも人気
特におすすめなのがピンク色です。白よりも温かみがあり、感謝の気持ちを伝えるのにぴったりです。白とピンクを混ぜると、イチゴミルクのような甘い雰囲気になり、女性へのギフトとして鉄板の可愛さになります。また、青色は「永遠の愛」という意味を持つため、結婚式で「サムシングブルー(何か青いもの)」として取り入れる花嫁さんが増えています。
最近では、複数の色をミックスした「レインボーかすみ草」も花屋さんの店頭で見かけるようになりました。7色の虹色は「無限の可能性」や「希望」を感じさせ、見る人を元気付ける力があります。相手の好きな色や推し色(アイドルのイメージカラーなど)に合わせてカスタマイズできるのも、染色かすみ草の大きな魅力の一つです。色にはそれぞれ心理的な効果もありますから、元気を出してほしい時は黄色やオレンジ、落ち着いてほしい時は青や紫など、相手の状況に合わせて色を選んでみるのも素敵な心遣いですね。
お見舞いではマナー違反になる原因

「清らか」なイメージのかすみ草ですが、お見舞いに持っていくのは避けたほうが無難です。良かれと思って選んだ花が、相手を傷つけてしまう可能性があります。これには、現代の医療現場の事情と、古くからの心情的なマナーの両方が関係しています。
理由は大きく分けて3つあります。1つ目は前述した「臭い」の問題です。病室のような閉鎖空間では空気が循環しにくく、花の臭いがこもりやすくなります。健康な時には気にならない程度の香りでも、抗がん剤治療中の方や術後で体調が悪く感覚が過敏になっている患者さんにとっては、吐き気を催すほどの悪臭(公害)になりかねません。相部屋の場合は、同室の他の患者さんにも迷惑をかけてしまう可能性があります。
「死」と「寝付く」のダブルパンチ
2つ目は「枕花(死)」の連想です。白一色のかすみ草の花束は、どうしてもお悔やみの花に見えてしまうリスクがあります。入院中で気が弱っている方に対して、死を連想させるものを贈るのは最大のマナー違反です。「早く元気になってね」というメッセージとは裏腹に、無意識の恐怖を与えてしまいかねません。もし贈るなら、必ず明るい色の花(ピンクや黄色など)を混ぜて、お供え花に見えないような工夫が必要です。
3つ目は「鉢植えのタブー」です。これはかすみ草に限りませんが、根がついている植物は「根付く=寝付く(病気が長引く)」という語呂合わせから、お見舞いでは厳禁とされています。最近では感染症予防の観点から、生花の持ち込み自体を禁止している病院も増えています。
もしどうしてもかすみ草を贈りたい場合は、臭いがなく、枯れる心配もないプリザーブドフラワーや、瓶に入ったハーバリウムなどを選ぶのがスマートな大人の配慮と言えるでしょう。これなら手入れの手間もかからず、退院後も自宅で長く楽しんでもらえます。相手の負担にならない形での「応援」を心がけたいですね。
結婚式に最適な本数と幸福な意味

葬儀のイメージがある一方で、結婚式においてもかすみ草は「最高の花材」の一つです。純白のドレスを引き立てるだけでなく、「幸福」や「感謝」という花言葉が門出を祝うのにふさわしいからです。
結婚式では、ブーケや会場装花だけでなく、新郎の胸元を飾るブートニアや、髪飾りとしても多用されます。ふわふわとした質感が、花嫁の優しさや可憐さを引き立ててくれるのです。他の花と混ぜずに、かすみ草だけで作った「かすみ草ブーケ」も、ナチュラルウェディングのトレンドとして定着しています。
プロポーズに使える「愛の本数」一覧
また、プロポーズやパートナーへの贈り物として、バラと同じように「本数」に意味を持たせることができます。「17本」さえ避ければ、これほどロマンチックな花はありません。以下に、愛を伝えるのに最適な本数をまとめました。
愛を伝えるおすすめの本数
- 1本:「あなたは運命の人」「一目惚れ」
- 3本:「愛しています」
- 7本:「ひそかな愛」
- 12本:「私の妻(恋人)になってください」(ダズンフラワー)
- 99本:「永遠の愛」
- 108本:「結婚してください」
特に108本の花束は、両手いっぱいのボリュームになり、一生の思い出に残るサプライズになること間違いなしです。「108=トワ(永久)に」という語呂合わせとも言われており、プロポーズの定番となっています。かすみ草は一本一本の茎が細いため、100本束ねてもバラほどの重さにはならず、女性でも持ちやすいというメリットもあります。
また、12本の「ダズンフラワー(Dozen Flowers)」も素敵です。欧米の習慣で、12本の花それぞれに「感謝・誠実・幸福・信頼・希望・愛情・情熱・真実・尊敬・栄光・努力・永遠」という意味を込め、それを誓ってパートナーに贈るものです。結婚式の演出として、新郎がゲストから12本のかすみ草を集めて花束にし、新婦にプロポーズするというセレモニーも人気があります。「無垢な愛」と「感謝」を同時に伝えられるかすみ草は、まさに愛の誓いにふさわしい花なのです。
ドラマsilentで注目された意味

2022年に放送され社会現象となった人気ドラマ『silent』をご存じでしょうか。この作品の中で、かすみ草は物語の核心に触れる非常に重要な役割を果たしました。
登場人物たちがかすみ草を「使い回し」ではなく「幸せのお裾分け」として交換し合うシーンは、多くの視聴者の涙を誘いました。言葉を持たない(聴覚障害をテーマにした)物語において、花言葉が「音のない言葉」として気持ちを伝えるツールになっていたのです。「主役にはなれない花」として描かれがちなかすみ草ですが、このドラマでは「脇役だからこそ、誰にでも優しく寄り添える」という新しい価値観が提示されました。
「お裾分け」という日本的な美学
ドラマの中で描かれたのは、単なる恋愛感情だけでなく、もっと広い意味での「人間愛」や「優しさ」でした。大きな花束から少しだけ分けて誰かに贈る行為は、幸せを独り占めするのではなく、周囲の人にも広げていこうという日本的な「お裾分け」の美学を感じさせます。
ドラマ放送後、SNS上では「かすみ草の花言葉が素敵すぎる」「大切な人に贈りたくなった」という声が溢れ、「怖い」という誤解を払拭する大きなきっかけとなりました。ドラマの中で描かれた「親切」や「幸福」の意味は、本来かすみ草が持っていたメッセージそのものです。「怖い」という噂に惑わされず、ドラマのように素直な気持ちを託してみてはいかがでしょうか。言葉で伝えるのが恥ずかしい時こそ、かすみ草の力を借りてみてください。その小さな白い花が、あなたの言葉にできない想いを、きっと相手の心に届けてくれるはずです。
かすみ草の花言葉は怖くない総まとめ
ここまで、かすみ草にまつわる「怖い」噂の真相と、正しい贈り方について解説してきました。結論として、かすみ草自体に不吉な意味はなく、むしろ相手を思いやる温かいメッセージが込められていることがお分かりいただけたかと思います。
私たちが感じる「恐怖」の正体は、葬儀での記憶や生理的な臭い、そして一部の迷信が複合的に絡み合った誤解に過ぎません。これらは人間の心理や文化が生み出した影であり、花そのものの罪ではないのです。唯一、現実世界で気をつけなければならないのは「17本」という本数のタブーだけです。ここさえ押さえておけば、かすみ草はあなたの想いを美しく演出してくれる最強のパートナーになってくれるはずです。
最後に、この記事の重要ポイントをリスト形式でまとめました。プレゼントを選ぶ際のチェックリストとして活用してくださいね。
この記事の要点まとめ
- かすみ草の基本の花言葉は清らかな心や感謝などポジティブなものばかり
- 怖いと言われるのは葬儀の枕花のイメージが強いため(出典:農林水産省『令和4年産花きの作付(収穫)面積及び出荷量』の通り、冠婚葬祭での需要が高く出荷量が多いため目にする機会が多い)
- 独特の臭いが人によっては不快感や死の腐敗臭を連想させることがある
- イギリスなど海外の一部では家に持ち込むと不吉という迷信がある
- 夢占いでは基本吉夢だが枯れる夢は警告を意味する
- 17本の花束は絶望の愛を意味するため絶対に贈ってはいけない
- 16本も不安な愛を意味するため避けるべき
- 15本はごめんなさいという意味で誤解を招く可能性がある
- プロポーズには108本や99本が推奨される
- 白以外にもピンクや青などの色別花言葉が存在する
- ピンクは切なる願いや感激を表す
- 青は永遠の愛を意味しサムシングブルーとして人気
- お見舞いには臭いと死の連想のリスクがあるため不向き
- バラとの組み合わせは美しいが水揚げの相性が悪いので注意が必要
- ドラマの影響で幸せのお裾分けという素敵な解釈が広まっている
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