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ラナンキュラスラックスの球根の植え方と失敗しない夏越しのコツ

ラナンキュラスラックス 球根 植え方 ラナンキュラスラックス
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こんにちは、My Garden 編集部です。

春の光を浴びてキラキラと輝くラナンキュラスラックスは、ガーデニングを楽しむ人なら一度は憧れる存在ですよね。でも、いざ育てようと思うと、ラナンキュラスラックスの球根の植え方はどうすればいいのか、普通のラナンキュラスと何が違うのか不安になることもあるかもしれません。せっかく手に入れた球根が腐るのを防ぎたい、地植えや鉢植えで無事に育てられるか心配だという声もよく耳にします。この記事では、初心者の方でも失敗しないための育て方の基本や、大切な吸水の手順、そして毎年花を楽しむための夏越しや肥料の与え方まで、私たちの経験を交えて詳しくお話しします。耐寒性もあって丈夫なラックスだからこそ、コツを掴めば毎年見事な花を咲かせてくれますよ。一緒に春の庭を彩る準備を始めましょう。

この記事のポイント

  • 失敗を防ぐ球根の吸水処理と植え付けの適期
  • 理想的な水はけを実現する鉢植えと地植えの土作り
  • 毎年花を咲かせるための植えっぱなし夏越しのコツ
  • 病害虫対策や肥料の与え方など開花までの管理方法
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ラナンキュラスラックスの球根の植え方と育てるコツ

ラナンキュラスラックス 球根 植え方1 春の庭で美しく咲き誇るラナンキュラスラックスの花々。光沢のある花びらが特徴。

ラナンキュラスラックスを元気に育てるためには、最初のステップである「植え付け」がとても重要です。ラックスは従来の品種に比べて非常に強健ですが、その特性に合わせた準備を整えてあげることが、たくさんの花を咲かせる近道になります。ここでは、時期の選び方から土の準備、そして苗から始める場合の手順まで、具体的に解説していきますね。

植え付けの適期を知る!地温と時期の目安

ラナンキュラスラックス 球根 植え方2 秋の庭で地温計を使い、ラナンキュラスラックス球根の植え付け適期を確認している様子。

ラナンキュラスラックスを育てる上で、私が一番大切だと思っているのが「いつ植えるか」というタイミングです。ついつい秋の園芸シーズンが始まるとすぐに植えたくなってしまいますが、ラックスの場合は「地温(土の温度)」が十分に下がることが成功の絶対条件なんです。ラックスはもともと涼しい気候を好む植物なので、まだ土の中に夏の熱気が残っているうちに植えてしまうと、球根が休眠から目覚める前にダメージを受けてしまうんですね。

ラックスの発根に適した温度は、だいたい10℃から15℃くらいと言われています。もし、まだ昼間の最高気温が25℃を超えるような時期に植えてしまうと、土の中の水分が温まってしまい、デリケートな球根がゆだるような状態になって腐敗しやすくなります。これを専門用語で「ソキング障害」と呼んだりしますが、せっかくの球根を台無しにしないためにも、温度管理は徹底したいところです。地域によって差はありますが、関東以西の温暖な地域であれば、10月中旬から11月下旬、ちょうど街路樹が色づき始める頃がベストな目安かなと思います。夜の気温がぐっと下がり、半袖では少し肌寒いなと感じるくらいが、ラックスにとっての「植え時」なんです。

地域別の植え付けスケジュール目安

地域区分 推奨される植え付け時期 栽培上のアドバイス
寒冷地(北海道・東北など) 3月下旬〜4月(春植え) 冬の厳寒期を避け、春に芽出し苗を植えるのが安全です
中間地(関東・東海・関西など) 10月中旬〜11月下旬 最高気温が20℃をコンスタントに下回るようになってから
暖地(九州・四国など) 11月上旬〜12月中旬 地温が下がるのが遅いため、秋がしっかり深まってから

「早く植えた方が大きく育つのでは?」と思うかもしれませんが、ラックスは非常に成長エネルギーが強い植物なので、11月に入ってから植えても春には見事な株に成長します。逆に、早植えして秋の長雨に当ててしまうほうがリスクが高いんです。焦らず、土の温度が下がるのを待つことが、最初の関門を突破するコツですね。また、寒冷地にお住まいの方は、秋に植えると球根が根を張る前に凍ってしまうリスクがあるため、冬の間は球根のまま保管し、雪解けとともに活動を始める春に植え付けるか、冬の間は鉢植えで室内(無加温の場所)管理して凍結を防いであげてください。ラックスの本来のポテンシャルを引き出すには、まずこの「温度」というキーワードを意識することから始まります。

失敗を防ぐ!乾燥球根の吸水処理と芽出し

ラナンキュラスラックス 球根 植え方3 ラナンキュラスラックスの乾燥球根と、冷蔵庫で吸水処理を行い発芽し始めた球根の比較。

市販されているラックスの球根を手にとってみると、驚くほどカラカラに乾いていますよね。「えっ、これ生きてるの?」と不安になるくらい、まるで干からびたタコのような形をしています。この状態は、球根が不快な環境(夏の暑さなど)から身を守るために深い眠り(休眠)についている証拠なんです。この球根をいきなり湿った土に埋めてしまうと、急激な水分吸収によって細胞がパニックを起こし、細胞壁が物理的に壊れてしまう「浸透圧ショック」が起きることがあります。これが原因で、芽が出る前に球根が内側からドロドロに腐ってしまうわけです。

これを防ぐために行うのが「緩慢吸水(かんまんきゅうすい)」です。やり方はとってもシンプル。まず、キッチンペーパーや新聞紙を軽く水で湿らせます。そこに球根を包んで、ビニール袋に入れたら、そのまま冷蔵庫の野菜室(5〜10℃)で1週間ほど寝かせてあげてください。冷蔵庫に入れるのは、ただ温度が低いからだけではありません。低温に一定期間当てることで、植物に「冬が来たぞ、そろそろ目覚める準備をしろ」とスイッチを入れてあげる役割(春化処理に近い効果)もあるんです。

確実な吸水の手順まとめ

  • 湿らせた紙で包む(びしょびしょにせず、しっとり程度にするのがコツ)
  • 冷蔵庫で3日間〜1週間保管し、球根がふっくら膨らむのを待つ
  • カビが生えないよう、2日に1回は様子をチェックする
  • 球根から白い根の兆しや小さな芽が見えてきたら植え付けのサイン!

もし冷蔵庫を使うのが難しい場合は、湿らせたバーミキュライトや川砂の中に球根を埋めて、日陰の涼しい場所で数日置く方法もあります。どちらにしても、「ゆっくり、少しずつ」水分を戻してあげることが、ラックスの生命力を安全に引き出す大切な儀式になります。このひと手間をかけるだけで、発芽率は驚くほど向上し、その後の成長スピードも安定します。ただし、吸水させすぎてそのまま放置すると今度はカビが繁殖してしまうので、球根にハリが出て、中心の「クラウン」と呼ばれる部分に変化が見えたら、速やかに用意しておいた土へ植えてあげましょう。この「目覚め」を丁寧にサポートしてあげることで、ラックスは最高のスタートを切ることができますよ。

鉢植え栽培で重要な用土の配合と鉢選び

ラナンキュラスラックス 球根 植え方4 ラナンキュラスラックスの鉢植え用土の配合材料(赤玉土、腐葉土など)と、適したスリット鉢。

ラックスを鉢植えで育てるメリットは、なんといっても移動ができること!春の嵐や突然の長雨、あるいは強すぎる直射日光を避けたい時に軒下へ避難させたり、一番綺麗に咲いている時期に玄関先に飾ったりできるのは鉢植えならではの楽しみですよね。そんな鉢植え栽培で、私が一番こだわってほしいのが「土の物理性」です。ラックスの根っこは、実は一般的な花よりもかなり太く、酸素をたくさん消費しています。そのため、水がいつまでも溜まっているような重い土だと、根が窒息してしまい、あっという間に根腐れを起こしてしまいます。

理想的なのは、水はけ(排水性)が抜群に良く、それでいて根が乾ききらない程度の適度な水持ち(保水性)も兼ね備えたバランスの良い土です。初心者の型なら市販の「球根の土」や「花ちゃんが出ているような高品質な培養土」でも十分育ちますが、よりラックスにぴったりの環境を追求したいなら、ぜひ自分でブレンドすることをおすすめします。私が試行錯誤の末にたどり着いた配合は、排水性を高めるための工夫が詰まっています。

おすすめの配合比率(私のお気に入りレシピ)

さらに、根張りを良くするために、水はけを助ける「パーライト」を適宜追加するのも良いですね。鉢の選び方も重要で、ラックスは想像以上に根を深く、そして横にも強く張ります。5号鉢(直径15cm)に1球でも育てられますが、春には株が大きく広がり、1メートル近い高さになることもあるので、できれば7号〜8号(直径21〜24cm)くらいの深鉢に植えてあげてください。根がのびのびと育つことで、必然的に花数もぐんと増えます。プラスチック鉢は水持ちが良いですが、テラコッタ鉢は壁面からも水分が蒸発するため根が冷えやすく、ラックスにとっては快適な環境になりやすいですよ。自分のライフスタイルに合わせて、最適な鉢を選んでみてくださいね。

豆知識:鉢の形状と成長の関係
ラックスは「スリット鉢」という、底だけでなく側面にも切り込みが入った鉢と非常に相性が良いです。これは根が鉢の中でグルグル回ってしまう「サークリング現象」を防ぎ、より吸水効率の高い細根をたくさん出してくれるからです。見栄えが気になる場合は、スリット鉢に植えたものをオシャレな鉢カバーに入れるのがおすすめです。

庭植えで豪華に育てるための地植えの土作り

ラナンキュラスラックス 球根 植え方5 庭でラナンキュラスラックスを地植えするために、腐葉土や苦土石灰を混ぜて土作りをしている様子。

「ラックスの真骨頂は地植えにあり!」と言っても過言ではありません。適切な環境で地植えにされたラックスは、2年、3年と経つごとに株が信じられないほど巨大化し、1株から100輪以上の花を咲かせることも珍しくありません。まるでそこだけ光が灯ったような、圧倒的な存在感を放つようになります。庭に植える際の最大のポイントは、ラックスがリラックスして根を広げられる「ふかふかのベッド」をあらかじめ作っておくことです。地植えは一度植えると動かせないので、事前の土作りが勝負を分けます。

まず、植え付け予定地を30cmから50cmほど深く掘り返します。ここで粘土質の層が出てくる場合は、水はけを改善するために川砂やパーライト、軽石などを混ぜ込んでください。ラックスは「湿っているけど水はたまらない」というわがままな環境が大好きなんです。次に、完熟した腐葉土や牛糞堆肥をたっぷりと(土全体の3割くらい)混ぜ込み、土を団粒構造(だんりゅうこうぞう)に近づけます。これにより、空気の通り道ができ、根が酸素不足になるのを防ぎます。

また、日本は雨が多いため、土壌が酸性に傾きがちです。ラックスは酸性が強すぎる土を嫌い、中性から弱アルカリ性寄りの土(pH6.0〜6.5程度)を好む性質があります。そのため、植え付けの1〜2週間前に苦土石灰を1平方メートルあたり100g〜150gほど撒いて、しっかり馴染ませておくのが、プロも実践する「隠し味」のような工程です。もしお庭が全体的に平坦で水はけが悪い場合は、周囲より少し土を盛り上げた「高畝(たかうね)」を作って、そこに植えてあげてください。これだけで、冬の長雨や雪解け時の根腐れリスクを大幅に減らすことができますよ。植える間隔は、40cmから60cmくらい。最初は寂しく感じるかもしれませんが、春には葉っぱが重なり合うほど広がるので、贅沢にスペースを空けておくのが成功の秘訣です。ゆとりある配置が、うどんこ病などのトラブルも未然に防いでくれます。

手軽に始めるならポット苗からの定植が最適

ラナンキュラスラックス 球根 植え方6 園芸店で販売されている、葉が元気に茂ったラナンキュラスラックスのポット苗。

もし、「球根の吸水処理が難しそうだな」「失敗したらどうしよう」と不安に感じているなら、私は迷わず「ポット苗」からのスタートをおすすめします。12月ごろから1月、2月にかけて、園芸店の店頭には緑の葉っぱが元気に展開したラックスの苗が並びます。これはプロの生産者さんが、温室内で一番難しい「吸水・芽出し」の工程を完璧に済ませてくれた状態なんです。いわば、マラソンで言えばすでに中間地点まで運んでもらったようなもの。あとは私たちがバトンを引き継いで、お好みの場所に植えるだけなので、もっともハードルが低い栽培方法と言えます。

ポット苗を植え付ける際の注意点は、ただひとつ。「根鉢を絶対に崩さないこと」です。ラックスの根は太くて瑞々しいですが、その分ポキッと折れやすく、一度傷つくとそこから土の中の細菌が入って株が弱ってしまうことがあります。ポットから抜いたら、白い根が鉢の形に回っていても、あえて無理にほぐさず、そのまま一回り大きな鉢や庭の穴にそっと据えてあげましょう。土を入れるときは、根鉢と新しい土の間に隙間ができないよう、指や棒などで軽く突いて土を馴染ませてあげるのがコツです。

植え付けた後は、鉢底から透明な水が流れ出るまでたっぷりと水を与えて、土と根を密着させます。このとき、ウォータースペース(鉢の縁から土の表面までの余裕)を2〜3cm空けておくと、成長して根が土を押し上げてきた時でも水やりが溢れにくくなります。苗から始めれば、早ければ3月下旬には一番花を楽しむことができます。球根からじっくり育てる喜びも大きいですが、確実に、そして早く美しい花を眺めたいなら、まずは苗からチャレンジしてラックスの性質を掴んでみるのが、ガーデニングを長く楽しむための賢い選択かもしれませんね。苗の状態から成長を見守ることで、ラックスの力強さをより身近に感じることができるはずです。

生育を助ける元肥と追肥のタイミング

ラナンキュラスラックス 球根 植え方7 ラナンキュラスラックスへの元肥の施用と、春の開花期に向けた液体肥料による追肥の様子。

ラナンキュラスラックスは、とにかく成長のスピードが早い植物です。冬の間も地表からは見えないところでじわじわと根を広げ、春の訪れとともに爆発的に茎を伸ばして大量の花を咲かせます。この驚異的なパワーを支えるのが「肥料(栄養)」です。肥料には大きく分けて、植え付け時にあらかじめ混ぜておく「元肥(もとごえ)」と、成長期に足してあげる「追肥(ついひ)」の2種類があります。ラックスはこの両方を、一般的な花よりも少し多めに欲しがる「食いしん坊」な性質を持っています。

まず元肥として、マグァンプKのようなゆっくりと長く効く緩効性肥料を、規定量しっかり土に混ぜ込んでおきましょう。ラックスは多肥を好むので、肥料切れを起こすと顕著に花数が減ったり、花色が本来の輝きを失って薄くなったりします。そして重要なのが、寒さが緩む春の追肥です。2月下旬から3月、真ん中から新しい葉や蕾を抱いた茎が見え始めたら、栄養の需要がピークに達した合図です。

おすすめの施肥プログラム詳細

  • 元肥:植え付け時、緩効性肥料(N-P-Kが同等、またはリン酸多め)を土に均一に混ぜる
  • 追肥(12月〜2月):月に1回、指で土に押し込むタイプの固形肥料を株元に置く(置肥)
  • 追肥(3月以降):10日に1回、規定の倍率に薄めた液体肥料を、水やり代わりにたっぷり与える
  • ポイント:開花期は特にエネルギーを消費するため、液肥は欠かさずに

特に液体肥料は即効性があるので、花が次々と咲く時期には非常に効果的です。ただし、注意してほしいのは「窒素(N)」の与えすぎです。窒素が多すぎると、葉っぱばかりが巨大化し、組織が軟弱になってしまいます。そうなると、後で説明する「うどんこ病」や害虫の被害を受けやすくなるので、蕾が見え始めたら、花を咲かせる成分である「リン酸(P)」や、株全体を丈夫にする「カリウム(K)」が多めの肥料に切り替えてあげると、より光沢のある美しい花が楽しめますよ。肥料の基礎的な役割については、公的機関の資料も大変参考になります(出典:農林水産省「肥料の基礎知識」)。正しい知識を持って、ラックスの「お腹」をしっかり満たしてあげましょう。

毎年咲くラナンキュラスラックスの球根の植え方

ラックスがこれほどまでに多くのガーデナーに愛されている最大の理由は、なんといっても「一度植えれば、植えっぱなしでも来年また咲いてくれる」という圧倒的な宿根(しゅっこん)性にあります。普通のラナンキュラスなら、日本の高温多湿な夏を越すために一度掘り上げて、腐らないように管理しなければなりませんが、ラックスはその手間がほとんどいりません。でも、ただ放置すればいいというわけではなく、ラックスが翌年も元気に、さらにパワーアップして芽吹くためのちょっとしたコツがあるんです。ここからは、長くラックスと付き合うための「宿根草としての管理術」を深く掘り下げていきましょう。

一度植えたラックスは、年を追うごとに家族が増えるように株が充実していきます。その変化を何年もかけて見守ることこそ、ラックス栽培の本当の醍醐味なんですよ。

病気を予防する!うどんこ病の対策と管理

ラナンキュラスラックス 球根 植え方8 ラナンキュラスラックスの葉に発生したうどんこ病の症状と、予防のために下葉を整理した健康な株。

ラックス栽培において、もっとも気をつけたいトラブルが「うどんこ病」です。春、暖かくなってきて「さあこれから満開だ!」という時期に、葉っぱの表面に白い粉をふりかけたようなカビが発生することがあります。これがうどんこ病です。放っておくと葉の表面を覆い尽くし、光合成ができなくなって株が衰弱してしまいます。せっかくの輝く花も、葉が白く汚れてしまっては魅力が半減してしまいますよね。

うどんこ病は、風通しが悪く、湿気がこもっている場所、あるいは逆に乾燥しすぎている環境で発生しやすいのが特徴です。ラックスは葉が非常に大きく茂るため、株の中央付近が蒸れやすいんですよね。私が行っているもっとも効果的な予防法は、「下葉の整理」です。株元に近い古い葉や、黄色くなってきた葉は思い切って根元からハサミでカットしてしまいましょう。これだけで株の中を風が通り抜けるようになり、病気の発生率が劇的に下がります。また、密植を避け、株と株の間隔をしっかり空けて植えることも、立派な病気対策になるんです。

もし白い粉を見つけてしまったら、早めの対処が何よりも肝心です。軽度のうちなら、重曹を1000倍程度に薄めた水をスプレーしたり、オーガニックな殺菌剤を使ったりするだけでも効果がありますが、感染が広がっている場合は市販の専用殺菌剤を使いましょう。このとき、葉の表面だけでなく「葉の裏」や「茎」にもしっかり薬液をかけるのがポイントです。また、窒素肥料のあげすぎも葉を軟弱にし、病気を招く原因になります。適度な栄養バランスを保ちつつ、風を通す。「ラックスに深呼吸させてあげる」ような気持ちで、毎日葉っぱの様子を観察してあげてください。初期段階でのケアが、春の庭を最後まで美しく保つ鍵になります。

植えっぱなしで夏越しを成功させるコツ

ラナンキュラスラックス 球根 植え方9 地植えと鉢植えにおけるラナンキュラスラックスの夏越しの様子。断水し休眠させている状態。

楽しい開花シーズンが終わり、初夏を迎えるとラックスは次なるステージ「休眠」へと入ります。5月も下旬になると、あんなに元気だった葉っぱが徐々に黄色く、枯れたようになってきます。これは病気ではなく、地上の葉にある栄養をすべて土の中の球根へと戻しているサインです。ここで慌てて切ってしまうと球根が太らないので、無理に切らず、光合成を終えて自然に枯れ落ちるのを待ちましょう。葉がカリカリに乾いたら、いよいよ夏越しの準備完了です。地表から数センチ残して、枯れた茎をバッサリとカットしてください。

地植えの場合、ここからがラックスの真骨頂!「何もしないこと」が最大の管理です。夏の間、水やりをする必要は一切ありません。むしろ、他の夏の花に水をあげるついでにラックスが植わっている場所まで毎日ビショビショにしてしまうと、休眠中の球根が呼吸できずに腐ってしまう原因になります。「ここは夏の間はお休み中なんだ」と決めて、他の植物で軽くマルチングするなどして直射日光を遮り、静かに見守ってあげましょう。

鉢植えの夏越し「やってはいけない3箇条」

  • 直射日光で鉢を温めない:コンクリートの上などに直接置くと鉢内の温度が上がりすぎて球根がゆだります
  • 「乾いてるから」と水をあげない:休眠中の根は水を吸えません。湿気は腐敗の天敵です
  • 雨ざらしにしない:梅雨の長雨で土が常に湿っていると、最悪の場合球根が溶けてしまいます

鉢植えの場合は、雨の当たらない、家の北側などの風通しの良い涼しい日陰に移動させて、「完全断水」状態で放置するのが正解です。カラカラに乾かすことで球根がギュッと締まり、病原菌を寄せ付けない強い状態で夏を越せます。10月になり、夜の空気がヒンヤリしてきたら、また少しずつ水やりを再開してください。すると、休眠から覚めた球根が土の中から力強い新芽をひょっこりと出してくれます。この「生存確認」の瞬間は、ガーデナーにとって何物にも代えがたい喜びですよ。

寒冷地でも安心!冬越しの方法と防寒対策

ラナンキュラスラックスは、数あるラナンキュラスの中でもトップクラスの耐寒性を持っています。宮崎県で生まれた品種ですが、雪が積もるような北関東や信州などの地域でも、土の中がガチガチに凍りきらなければ、十分に屋外で冬を越すことができます。でも、やはり厳しい寒風にさらされ続けると、葉が赤紫色に変色して傷んでしまうことがありますよね。これは植物が寒さに耐えるために「アントシアニン」という色素を作っている証拠なのですが、株を疲れさせないために少しだけサポートしてあげると、春の立ち上がりが一段と良くなります。

寒さが特に厳しい地域や、霜柱で地面が持ち上がってしまうような場所では、「マルチング」が非常に有効です。株元に腐葉土やもみ殻、バークチップ、あるいは稲わらなどを5cm〜10cmほどの厚さでふわっと敷き詰めてあげてください。これがお布団のような断熱材の役割をして、地温の急激な変化や土壌の凍結から、大切な球根と新根を守ってくれます。また、鉢植えの場合は、特に寒さが厳しい夜間だけ不織布をふんわりとかけてあげたり、冷たい北風が直接当たらない軒下に寄せてあげるだけでも十分な防寒になります。

一つ、重要なポイントを。ラックスは「一定の寒さ」を経験しないと、春に花を咲かせる準備ができません。そのため、可哀想だからといって冬の間ずっと暖房の効いたリビングなどに入れておくのは実はNGなんです!「冬はしっかり寒さを感じさせ、でも凍結ダメージは与えない」という絶妙な塩梅が、春の爆発的な開花につながります。寒さを乗り越えたラックスは、春の気配を感じると驚くほど逞しく、光り輝くような花を次々と咲かせてくれます。その強靭な姿には、いつも元気をもらえます。厳しい冬を共に乗り越えることで、より一層その花が愛おしく感じられるはずですよ。

株分けで増やす!球根の分け方の手順

ラナンキュラスラックス 球根 植え方10 掘り上げたラナンキュラスラックスの巨大な球根を手作業で慎重に株分けしている様子。

ラックスを同じ場所に植えて3年も経つと、1つの株が驚くほど大きく成長します。春にはまるで巨大なフラワーアレンジメントが地面から生えているような圧巻の姿になりますが、あまりに球根が混み合いすぎると、土の中の栄養を奪い合ったり、株の中心まで光が届かなくなったりします。その結果、花が小さくなったり、病気の原因になったりすることも。そこで、3〜4年に一度は「株分け」をして、リフレッシュさせてあげましょう。これはラックスの健康を維持し、さらに大好きな品種を増やせる絶好のチャンスです。

株分けのタイミングは、球根が休眠から目覚めようとする直前の10月ごろか、葉が完全に枯れた直後の6月ごろが適しています。土を大きく、丁寧に掘り上げると、そこにはたくさんの小さな「タコの足」のような塊根が合体した、巨大な球根の塊が現れるはずです。これを手で優しく、左右に揺らしながら分けるようにして分割していきます。このとき、絶対に守ってほしいのが、それぞれの塊に「クラウン(毛が生えているような平らな芽の出る部分)」が必ず残るように分けることです。もし足の部分だけで分けてしまうと、そこからは芽が出ない「ただの根っこ」になってしまうので注意してくださいね。

株分けの成功を引き寄せるポイント

  • 無理に細かく分けすぎず、少なくとも3〜5本の根がセットになるように分ける
  • 手で分けにくい場合は清潔なカッターを使い、切り口は数日乾燥させる
  • 古いスカスカになった茶色の根は整理し、若々しい根を優先して残す
  • 分けた後は、新しい清潔な土(元肥入り)に植え付けてたっぷりと水をあげる

分けた後のラックスは、いわば「若返った」状態です。新しい場所で新しい栄養たっぷりの土に植えられたラックスは、また1年目のようにパワフルな勢いで成長し始めます。お気に入りのアリアドネやエリスなどの品種を増やして、お庭のあちこちにラックスの光のスポットを作っていく…そんな楽しみ方ができるのも、ラックスの素晴らしい特性です。ぜひ、大切に育てた株を増やして、お友達にプレゼントしたり、新しい花壇のメインに据えたりしてみてください。ラックスが繋いでくれるガーデニングの輪も、きっと広がっていくはずです。

花が咲かない失敗を防ぐための管理の注意点

「あんなに期待していたのに、今年は葉っぱばかりが茂って花が咲かなかった…」そんな悲しい経験をしないために、ラックスが花を咲かせるための条件を最後におさらいしておきましょう。ラックスが花を付けない原因は、大きく分けて3つ。それは「日光不足」「肥料不足」「冬の低温不足」です。まず、もっとも多い原因が日光です。ラックスは太陽の光をエネルギー源にする「陽性植物」です。最低でも「半日(5〜6時間)以上」は、遮るもののない直射日光が当たる場所に置いてあげてください。日陰だと茎ばかりがヒョロヒョロと弱々しく伸びてしまい、花を咲かせる体力が残りません。

次に肥料の管理です。先ほどお話ししたように、ラックスは花を次々と咲かせるために大量のエネルギーを消費します。特に鉢植えは土の量が限られているため、肥料が切れるとすぐに蕾の成長が止まってしまいます。2月から4月にかけての「追肥」を忘れないことが、たくさんの花を眺めるための鉄則です。そして意外な落とし穴が「冬の寒さ」です。ラナンキュラスは一定期間、5℃以下の低温にさらされることで、植物ホルモンが変化し、成長点の中に「花芽」を作る性質(バーナリゼーション)があります。

「花が咲かない!」を解決する最終チェックリスト

  • 場所:日当たりは抜群ですか?(木陰や軒下の奥深すぎはNG)
  • 栄養:春先にリン酸多めの肥料を定期的(10日に1回)にあげていますか?
  • 寒さ:冬の間、室内ではなく屋外の寒さにしっかり当てましたか?
  • 水やり:蕾の時期に極端な水切れをさせて、蕾が干からびていませんか?

もし、これらを守っているのに咲かない場合は、株がまだ若すぎて体力が足りないか、逆に球根が混み合いすぎて弱っている可能性があります。その場合は、焦らずもう1年じっくり育てて根を張らせるか、秋に株分けをして「新しい土」でリフレッシュさせてあげてください。ラックスは本来、非常に花付きが良い優秀な品種ですので、基本的な環境さえ整えば、必ずあの魔法のような輝きであなたの庭を彩ってくれます。ラックスを信じて、ゆったりとした気持ちで寄り添ってあげてくださいね。

ラナンキュラスラックスの球根の植え方のまとめ

ここまで、ラナンキュラスラックスの球根の植え方から夏越しのコツまで、余すところなくお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか?一見、普通のラナンキュラスよりもデリケートで難しそうに感じるかもしれませんが、実は「水はけの良い土に植えて、冬にしっかり寒さに当て、夏は一切の水を断って放置する」という、コツさえ掴めば園芸初心者の方にこそぴったりの、とても手のかからない優秀な宿根草なんです。あのワックスをかけたような花びらが放つ独特の輝きは、一度お庭で目にすると、もう他の花では満足できなくなるほどの不思議な魅力があります。この記事を参考に、まずは1球の球根、あるいは1鉢の苗からでもラックスのある生活を始めてみませんか?春の庭で朝日を浴びて光り輝くラックスたちが、あなたの毎日のガーデニングライフを、より一層華やかで、希望に満ちたものに変えてくれることを、My Garden 編集部一同、心から願っています!

この記事の要点まとめ

  • 植え付けは地温が15度以下に下がる10月中旬以降がベストタイミング
  • 乾燥球根は冷蔵庫の野菜室でゆっくり吸水させると腐敗リスクが激減する
  • 自信がない方は、冬から早春に出回る「ポット苗」から始めるとさらに確実
  • 鉢植えはとにかく「水はけ」を重視し、赤玉土をベースにした配合にする
  • 地植えは事前に30cm以上深く耕し、腐葉土と石灰で土壌を整える
  • 植え付けの深さは球根の高さの2〜3倍、向きは「タコの足」を下にする
  • 将来の巨大化を見越し、株の間隔は贅沢に40〜60cmほど確保する
  • 発芽するまでは水のやりすぎに注意し、土が乾いてから与えるのが基本
  • 日光が大好き!1日5時間以上の直射日光が当たる特等席を用意する
  • 肥料は元肥だけでなく、春の成長期にリン酸多めの追肥を欠かさない
  • うどんこ病は下葉を間引いて「風通し」を良くすることで予防できる
  • 夏場は断水し、軒下や日陰で植えっぱなしにするのがラックス流の夏越し
  • 寒冷地ではマルチングでお布団を敷いてあげれば、屋外での越冬も可能
  • 3〜4年に一度の株分けで、株を若返らせながら増やす楽しみがある
  • 冬の寒さに当てることで花芽ができるため、冬の間は屋外管理を徹底する
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