PR

ガザニアの株分けのやり方と失敗しないための適期を解説

ガザニア 株分け やり方0 春の庭で満開に咲く鮮やかなガザニアの花。株分けの適期に美しく育った様子。 ガザニア
記事内に広告が含まれています。
PR

こんにちは、My Garden 編集部です。

勲章のような鮮やかな花を咲かせるガザニアは、お庭をパッと明るくしてくれる素敵な植物ですよね。でも、長く育てていると「株が大きくなりすぎて真ん中がハゲてきた」「最近花が小さくなった気がする」といった悩みに直面することはありませんか。そんな時に役立つのが株分けです。ガザニアの株分けのやり方をマスターすれば、お気に入りの株をリフレッシュさせながら、どんどん増やすこともできるんですよ。今回は、ガザニアが枯れる原因をしっかり防ぎつつ、宿根ガザニアの増やし方や冬越しのコツなど、大切なポイントを分かりやすくまとめてみました。この記事を読めば、きっと自信を持って株分けに挑戦できるはずです。

この記事のポイント

  • ガザニアの株分けに最適な時期と環境条件がわかる
  • 株を傷めずに分割するための具体的な手順とコツを理解できる
  • 根腐れや枯死を防ぐための植え付け後の管理方法が学べる
  • 宿根タイプと一年草タイプの違いに応じた手入れの方法が身につく
PR

ガザニアの株分けのやり方と失敗しないための適期

ガザニア 株分け やり方1 数年経過して中心部が木質化し、中空化現象が起きた宿根ガザニアの株。株分けが必要な状態。

ガザニアは非常に丈夫な植物ですが、実は「何もしなくていい」わけではありません。適切な時期にメンテナンスをしてあげることが、長く綺麗に咲かせるための最大の秘訣なんです。ここでは、いつ、なぜ株分けが必要なのかを深掘りしていきましょう。

宿根ガザニアの特性と株分けの生理的な必要性

ガザニア 株分け やり方2 春の3月から5月に、ガザニアの株分け作業を始めるガーデナーの様子。

ガザニアは南アフリカ原産のキク科の植物で、もともとは厳しい乾燥や強い日差しに耐える力を持っています。特に宿根ガザニアと呼ばれる多年草タイプは、地際から次々と芽を出して横に広がっていく「クランプ形成型」という育ち方をします。この成長様式は、短期間でお庭の地面を覆うグランドカバーとしては非常に優秀なのですが、時間が経つにつれて植物学的な「老化」が進んでしまうという側面も持っています。

具体的には、植え付けから2〜3年が経過すると、株の「中心部の中空化」という現象が顕著になります。これは、株の外側には新しい元気な芽が次々と展開する一方で、古くなった中心部の茎が木質化(茶色く硬くなること)し、芽吹く力を失ってしまう状態です。このまま放置すると、見た目がドーナツ状にハゲてしまうだけでなく、中心部の通気性が悪化して病害虫の温床になりやすくなります。株分けは、この密集した個体を物理的に分割し、古い組織を整理することで、植物体内のホルモンバランスをリセットし、幼若性を回復させる生理学的なリフレッシュ効果をもたらします。

なぜ「分けなければならない」のか

ガザニアにとって株分けは単なる増殖手段ではなく、「根圏環境の再構築」という意味があります。ガザニアは非常に旺盛な根系を発達させるため、限られたスペースではすぐに根が飽和状態になります。新しい土壌環境と成育空間を与えることは、根からの水分・養分吸収効率を劇的に向上させ、結果として花の大きさや色の鮮やかさを維持することに直結するのです。ガザニアは日光に反応して花を開閉する性質(傾光運動)を持っており、この生理的な機能を最大限に発揮させるためにも、個体が健康で若々しい状態である必要があります。いわば、植物の「若返り」のための大切なメンテナンス作業かなと思います。

また、株分けを怠ると根詰まりが進行し、土壌中の酸素が欠乏します。これにより根の細胞が壊死し、地上部への栄養供給がストップすることで、次第に株全体が衰退していきます。数年に一度の株分けは、ガザニアがその強靭な生命力を発揮し続けるために欠かせない、プロフェッショナルな管理技術の一環と言えます。

春の3月から5月が最もおすすめな実施時期

ガザニア 株分け やり方3 秋の9月から10月に株分けを行い、冬越しに向けて根を張らせるガザニアの苗。

ガザニアの株分けに最も適しているのは、3月下旬から5月上旬にかけての春の時期です。なぜこの時期が「黄金期」と呼ばれているかというと、気温の上昇とともにガザニアの生理活性が最大化し、根の再生能力が飛躍的に高まるからです。株分けという作業は、少なからず根を傷つける「手術」のようなもの。その傷口を塞ぎ、新しい根(新根)を伸ばすためには、植物自体に強い生命エネルギーが必要です。

春に作業を行う際の目安は、最低気温が安定して10℃を超えるようになり、霜の心配が完全になくなったタイミングです。特に萌芽(新しい芽が動き出す)直前や直後に行うのが理想的です。この時期に株分けを済ませておけば、その後の梅雨や開花盛期に向けて、株がしっかりと根付くための十分な猶予期間を確保できます。もし、3月でもまだ雪が降るような寒冷地にお住まいの場合は、無理をせず4月中旬以降まで待つのが無難です。ガザニアの生育適温は15℃〜25℃前後とされており、この温度域に入る春先は、植物にとって最もストレスが少なく、回復が早い時期なのです。

春の作業における留意点

春は成長が早いため、作業が遅れて開花が始まってから株分けを行うと、その年の花数が一時的に減ってしまう「花休み」の状態になることがあります。できれば蕾が大きく膨らむ前に完了させたいですね。また、春先は風が強く土が乾燥しやすいため、作業中の根の乾燥には細心の注意を払いましょう。分けた後は速やかに植え付けるのが鉄則です。さらに、春はアブラムシなどの害虫も活発になる時期ですので、株分け後の新芽が食害されないよう、植え付け時にオルトランなどの粒剤を土に混ぜ込んでおくと、その後の管理がぐっと楽になります。

ガザニアの株分け適期カレンダー
地域区分 3月 4月 5月 備考
暖地・平地 下旬から適期 最適期 上旬まで 霜がなくなってから
寒冷地 不適(凍結) 下旬から開始 中旬まで 十分な地温が必要

秋の9月から10月に作業を行うメリット

ガザニア 株分け やり方4 秋の9月から10月に株分けを行い、冬越しに向けて根を張らせるガザニアの苗。

次におすすめなのが、夏の酷暑が和らぎ、植物が再び活性を取り戻す9月下旬から10月頃です。近年、日本の夏は非常に厳しく、ガザニアも夏の間は「夏バテ」状態で成長を停滞させることが多いです。その暑さが引いた秋は、第二の成長期とも言える絶好のタイミングなんです。秋に株分けを行う最大のメリットは、翌春の爆発的な開花に向けて、冬の間に地下部で強固な根系をじっくりと確立できる点にあります。

秋に作業をすると、地上部は冬に向かって休眠準備を始めますが、地中の根は比較的遅くまで成長を続けます。この期間にしっかりと根付いた株は、春の訪れとともにスタートダッシュを切ることができ、株分けによるダメージを感じさせないほどの立派な大株に育ちます。「来年は絶対にお庭をガザニアでいっぱいにしたい!」という方には、実は秋の株分けも非常に賢い選択肢なんですよ。また、秋は春に比べて雑草の勢いが弱まるため、地植えの場合、株分けしたばかりの小さな苗が雑草に飲み込まれる心配が少ないという実務上の利点もあります。

寒冷地での秋の作業はスケジュール管理が鍵

ただし、注意点もあります。秋の株分けは、本格的な冬の寒さ(凍結)が来る前に根が十分に活着していることが絶対条件です。寒冷地では、10月下旬になると地温が急激に下がり、活着が間に合わずにそのまま冬の寒さで枯死してしまうリスクが高まります。そのため、寒い地域では遅くとも9月中には作業を終えるスケジュール感を持つことが大切です。暖地であれば11月上旬まで可能な場合もありますが、基本的には早め早めの行動が安心ですね。秋の株分け後は、冬の寒風から守るために腐葉土などで株元をマルチングしてあげると、より活着の成功率が高まります。

夏の高温多湿や冬の休眠期に作業を避けるべき理由

ガザニアの株分けで絶対に避けてほしい時期が、真夏(7月〜8月)と真冬(12月〜2月)です。これには明確な植物生理学的な理由があります。まず真夏ですが、ガザニアは乾燥には強いものの、日本の「高温多湿」は極めて苦手です。暑さで体力が削られている時期に根を分断すると、傷口から土中の腐敗菌が侵入しやすく、あっという間に根腐れを起こしてドロドロに溶けるように枯れてしまいます。また、強い直射日光による過剰な蒸散に根の吸水が追いつかず、細胞が修復不能なダメージを受けることもあります。

次に真冬ですが、この時期のガザニアは「休眠期」またはそれに近い状態にあります。細胞分裂がほとんど行われないため、分けた後の新しい根が全く出てきません。根が活動していない状態で植え付けをしても、土の中の水分を吸い上げることができず、ただ寒さと乾燥に晒されるだけになってしまいます。結果として活着せずに枯れてしまうことがほとんどです。さらに、霜柱によって土が持ち上げられると、未活着の株は根が浮き上がってしまい、完全に干からびてしまうこともあります。

避けるべき時期の具体的なリスク:

  • 梅雨〜夏季:雨による過湿と高温が重なり、傷口から軟腐病などの致命的な病気が発生しやすい時期。
  • 厳冬期:凍結による細胞破壊のリスク。一度凍ってしまうと、傷ついた根は再生不可能です。

※特に近年は気象変動が激しいため、「例年通り」が通用しないこともあります。作業前には必ず週間予報を確認し、極端な猛暑や寒波が予想される場合は見送る勇気も必要です。植物の生命維持に直結する根の管理は、環境が穏やかな時期を選ぶのが鉄則かなと思います。

鉢植えで発生する根詰まりと生理障害のサイン

ガザニア 株分け やり方5 鉢の中で根がびっしりと回り、根詰まりを起こしているガザニアの根系の様子。

鉢植えでガザニアを育てている場合、その旺盛な生命力が仇となり、すぐに「根詰まり」を起こしてしまいます。根詰まりとは、鉢の中で根が幾重にも巻き付き、新しい土のスペースがなくなってしまう状態。こうなると、水や空気の通り道が塞がれ、根が窒息状態に陥ります。根詰まりが進行すると、ガザニアは「生理障害」という形で悲鳴を上げ始めます。根は酸素を求めて鉢底の穴から外へ飛び出したり、土の表面にまで盛り上がってきたりします。これは末期的な症状で、放置すれば確実に株の寿命を縮めます。

具体的なサインとしては、まず「水もちの極端な悪化」が挙げられます。朝に水をたっぷりあげたのに、昼過ぎにはもう葉がしおれているような場合は、鉢の中が根でパンパンになっている証拠です。また、下葉が黄色くなってポロポロ落ちる、花のサイズが以前より明らかに小さくなった、茎が細くヒョロヒョロしてきた、といった症状も要注意です。これらは栄養分を吸い上げる力が衰え、株が「老化」しているサイン。これを見逃すと、最悪の場合、病害虫への抵抗力がなくなって枯死してしまいます。特に夏場は、根詰まりした鉢の内部温度が上がりやすく、お湯で茹でられたような状態になりやすいため、早春の段階で根の状態をチェックしておくことが重要です。

根詰まりを確認する確実な方法

もし「根詰まりかな?」と思ったら、一度鉢から株を抜いてみてください。根が鉢の形に沿ってガチガチに固まっていたり、白い根ではなく茶色く変色した古い根ばかりが目立ったりするなら、今すぐ株分けが必要です。ガザニアは根の再生能力が高いので、古い根を整理して新しい土に更新してあげるだけで、驚くほど元気に復活してくれます。鉢植えの場合、1年に1回の植え替え、または2年に1回の株分けを行うのが、常に美しい花を楽しむためのプロのペースかなと思います。

地植えの株が大きくなりすぎた時のリフレッシュ効果

地植え(庭植え)の場合、鉢植えほど頻繁に根詰まりを心配する必要はありませんが、それでも「大きくなりすぎ」には注意が必要です。ガザニアは順調に育つと1株で直径50cm以上に広がることも珍しくありません。一見すると見事ですが、実はこの「密集」こそがトラブルの元。特に株の中心部は古い葉や茎が重なり合い、非常に風通しが悪くなっています。地植えのメリットは広大な根圏にありますが、その一方で、土壌の劣化や過密化による弊害が「見えにくい」という怖さもあります。

風通しが悪くなると、湿気がこもり、灰色かび病などの病気が発生しやすわれます。また、中心部に日光が届かなくなることで、本来そこから出てくるはずの新芽が育たず、前述の「ハゲ」の原因にもなります。2〜3年に一度、思い切って掘り上げて株分けをすることで、お庭全体の風通しが良くなり、一株一株が伸び伸びと日光を浴びることができるようになります。これにより、病害虫に負けない強健な株を維持できるんです。また、古い株を分けることで、お庭の別の場所に植え広げたり、ガーデニング仲間にプレゼントしたりできるのも地植えならではの楽しみですね。

さらに、地植えの株分けには「土壌のリフレッシュ」というメリットもあります。同じ場所にずっと植えっぱなしだと、土中の特定の栄養素が不足したり、土が硬く締まって排水性が落ちたりします。株分けのタイミングで土を深めに耕し、完熟腐葉土や堆肥を混ぜ込むことで、土壌の物理性が改善されます。ガザニアにとって最高のステージを再び用意してあげることが、翌年以降の見事な開花への投資になるわけですね。地植えであっても、「植えたら終わり」ではなく、定期的な介入が植物を長生きさせるコツかなと思います。

実践ガザニアの株分けのやり方と長く楽しむ管理のコツ

さて、いよいよ実践編です。ここからは、私たちが実際に行っているプロ顔負けの(?)具体的な株分けの手順を、細かくステップを追って解説していきます。

芽数を確保する正しい分割の単位と切り分けの技術

ガザニア 株分け やり方6 1株に3〜5芽がつくように、手で丁寧に分割されるガザニアの株分け作業。

ガザニアを分ける際、最も技術的に重要なポイントは「分割の単位」です。たくさん増やしたいからといって、1芽ずつバラバラに分解してしまうのはNG。ガザニアが活着後にスムーズに成長を再開するためには、一定量の蓄え(貯蔵養分)が必要です。1つの株に、必ず新葉が出ている中心部(芽)が3〜5個程度付くように分割しましょう。この芽の集まりを「クラウン」と呼びますが、これが複数あることで、一つの芽が傷んでも他の芽がカバーでき、生存率が飛躍的に高まります。

手法としては、できるだけ「手で割く」ことをおすすめします。刃物を使うと細胞を鋭利に断ち切ってしまうため、ダメージが大きくなりがちですが、手でゆっくりと力を加えて分けると、自然な節のつながりで分かれやすわれます。もちろん、木質化が進んでどうしても硬い場合は、消毒した清潔なハサミやカッターを使用してください。このとき、切り口がガタガタにならないよう一気に切るのがコツです。切り口が綺麗であれば、それだけ病原菌の侵入リスクを減らすことができます。もし大きな切り口ができてしまった場合は、草木灰や市販の殺菌剤を塗っておくとより安心ですね。

不要な部位の徹底除去

分けた株をよく観察してみてください。黒ずんで弾力のない古い根や、腐敗してブヨブヨになった茎、黄色くなった下葉はありませんか?これらは植え付けた後にカビや腐敗の原因になるだけなので、このタイミングでハサミを使って丁寧に取り除きましょう。特に「古い根」を少し整理してあげることで、新しい根が出やすくなるという刺激を与える効果もあります。植物全体の「T/R率(地上部と地下部の重量比)」を整える意味でも、傷んだ葉を整理することは、根の負担を減らす賢いやり方かなと思います。

根を傷めずに株を抽出する具体的な手順

ガザニア 株分け やり方7 庭からガザニアを掘り起こす際、スコップで根を傷めないように抽出する手順。

株分けの第一歩は、対象となる親株を安全に掘り出すことです。地植えの場合は、株の広がりよりも一回り(約10cm〜15cmほど外側)大きくスコップを垂直に入れ、根を切るというよりは「土ごと持ち上げる」イメージで行います。ガザニアの根は主根が深く伸びることもあるので、浅く掘りすぎてメインの根をぶつ切りにしないよう注意してください。スコップを株の周りに数箇所差し込み、テコの原理でゆっくりと浮かせると、根を傷めずに抽出できます。

鉢植えの場合は、前日から水やりを控えて土を少し乾燥させておくと、鉢から抜きやすくなります。鉢の縁をトントンと軽く叩いて根鉢を緩め、株元をしっかりと手で支えながら、ゆっくりと引き抜きます。もし根が鉢に張り付いて抜けない場合は、無理に引っ張らず、鉢の内側に沿って細いヘラや古いナイフなどを差し込んで根を剥がしてあげてください。無理に引っ張ると、一番大事なクラウン(芽の付け根)がちぎれてしまう恐れがあります。また、抽出した後は直射日光や風に当てて根を乾かさないよう、作業は日陰で行い、濡れた新聞紙などで覆っておくと活着率が向上します。

排水性を高めるための用土の組成と配合のポイント

ガザニア 株分け やり方8 ガザニアの成長に最適な、赤玉土と腐葉土をベースにした排水性の良い配合土。

ガザニアの株分けが成功するかどうかの分かれ目は、実は「土」にあります。ガザニアは南アフリカの乾燥地帯が故郷。そのため、水分がいつまでも停滞する土では、新しい根が呼吸できずに腐ってしまいます。株分け直後のデリケートな時期は、特に排水性と通気性に優れた土を用意してあげましょう。ガザニアは酸性土壌を嫌う傾向があるため、日本の酸性に傾きやすい土壌では、少量の苦土石灰を混ぜて調整しておくのも有効です。

My Garden 編集部おすすめのガザニア専用ブレンド:

市販の草花用培養土を使う場合は、そのままでは水もちが良すぎることが多いので、私は必ず軽石やパーライトを2〜3割ほど混ぜてカスタマイズしています。このひと手間で、根腐れの心配が劇的に減りますよ。また、くん炭を混ぜることで土壌の微生物環境が整い、病気への抵抗力も高まります。

根腐れを防ぐための浅植えと株間の設定方法

ガザニア 株分け やり方9 根腐れを防ぐため、株元の芽(クラウン)を土に埋めずに浅く植え付けたガザニア。

植え付けの際、初心者の方が最もやりがちな失敗が「深植え」です。「根がしっかり隠れるように…」と深く埋めてしまうと、ガザニアの心臓部であるクラウン(芽が集まっている根元部分)が土に埋まってしまいます。ここが土に触れ続けると、湿気で腐敗したり、土中の病原菌が侵入したりして、株全体がダメになってしまいます。ガザニアの失敗の多くは、この深植えによる根元の腐敗から始まると言っても過言ではありません。

正解は、「芽が土の表面から完全に見える程度の浅植え」です。「土の上に株を置く」くらいの感覚でちょうどいいかなと思います。根を広げるように配置し、周りから優しく土を被せて安定させます。また、地植えやプランターで複数植える場合は、15〜30cmの間隔を意識してください。ガザニアは成長すると横に大きく広がるので、最初から詰めて植えるとすぐに風通しが悪くなります。余裕を持たせたレイアウトは、結果的に将来の病気予防と、見事な開花につながる空間的戦略なんです。お庭全体の風通しが確保されていることが、ガザニアを健康に保つための最低条件です。

植え付け直後の灌水と明るい日陰での養生管理

ガザニア 株分け やり方10 株分け直後の養生のため、直射日光を避けた明るい日陰で管理されるガザニア。

植え付けが終わったら、すぐに「たっぷりと」水を与えてください。この時の水やりは、単なる水分補給ではなく、土と根を密着させて「空気の隙間(エアポケット)」をなくすのが目的です。根の周りに大きな空洞があると、そこにある根は乾燥して枯れてしまいます。鉢底から濁った水が透明になるくらいまで流し、根の周りの空気を追い出してあげましょう。地植えの場合は、株の周りにドーナツ状の土手(水鉢)を作り、そこに水を溜めるようにして浸透させると効果的です。

その後、最も重要なのが「養生期間」です。株分け直後のガザニアは、根の吸水機能が極端に落ちています。その状態で直射日光に当てると、葉からの蒸散(水分の放出)に吸水が追いつかず、あっという間に萎れてしまいます。植え付け後3〜5日間は、風通しの良い「明るい日陰」に置いてください。いきなりカンカン照りの場所に出すのは厳禁です。新芽にハリが出てきて、しっかり根付いたサインを確認してから、数日かけて徐々に日光の当たる場所へと慣らしていきましょう。また、活着するまでの1〜2週間は土を乾かしすぎないよう注意が必要ですが、過湿も厳禁。土の表面が乾いたら与える、というメリハリが重要かなと思います。

挿し芽や種まきによる増殖バリエーションの紹介

ガザニアを増やす楽しみは、株分けだけではありません。他にもいくつかの方法を知っておくと、ガーデニングの幅が広がります。特に株分けするにはまだ株が小さいけれど、数を増やしたいといった場合にこれらの手法は非常に有効です。

挿し芽(挿し木)のコツ

株分けに適した春や秋は、挿し芽のベストシーズンでもあります。元気な茎(できれば花が付いていないもの)を5〜10cmほど切り、下の葉を取り除いて「挿し穂」を作ります。切り口を斜めにカットして吸水面積を広げ、1時間ほど水揚げしてから清潔な赤玉土や挿し木専用の土に挿します。1ヶ月ほど日陰で管理し、根が出てきたら小さな鉢に上げます。株分けよりもコンパクトな状態で増やせるので、冬越し用の苗を予備で作っておきたい時などに非常に便利です。成功のコツは、根が出るまで土を絶対に乾かさないことと、風の当たらない場所に置くことです。

種まき(実生)の楽しみ

4月〜5月頃に種をまいて育てることもできます。ガザニアの種は光を嫌う「嫌光性」なので、しっかりと土を被せるのがポイントです。発芽適温は20℃前後で、通常1週間から10日ほどで発芽します。ただし、現在主流の豪華な園芸品種(ハイブリッド種)は、種をまいても親と全く同じ花が咲かないことも多いです。「どんな花が咲くかな?」というワクワク感を楽しみたい方にはおすすめですが、特定の品種や色を確実に増やしたいなら、やはり株分けか挿し芽が確実ですね。また、種から育てた株は開花まで数ヶ月かかるため、根気強い管理が必要になりますが、その分愛着もひとしおです。

初心者でも安心なガザニアの株分けのやり方のまとめ

ガザニアの株分け、いかがでしたか?「ちょっと難しそう」と感じていた方も、このステップに沿って挑戦すれば、意外と簡単にできることが分かっていただけたかと思います。ガザニアは本来、南アフリカの過酷な環境で生き抜いてきた強靭なパワーを持っています。私たちが正しいタイミングで、正しいやり方の手助けをしてあげれば、彼らは必ずその期待に応えて見事な花を咲かせてくれます。株分けという作業を通じて植物の体の仕組みを知ることは、単に数を増やす以上の価値がある経験になるはずです。

株分けは単なる増殖作業ではなく、愛着のある株と長く付き合うための「対話」のようなものかな、と私は思っています。ぜひ、この春や秋に、お庭のガザニアたちと向き合って、リフレッシュさせてあげてくださいね。鮮やかな大輪の花が再びお庭を彩る日は、もうすぐそこです!お庭での時間が、ガザニアたちの輝く花でさらに素晴らしいものになることを、My Garden 編集部一同、心から応援しています。もし作業中に迷うことがあれば、この記事の「要点まとめ」をいつでも読み返してみてくださいね。ハッピーガーデニング!

この記事の要点まとめ

  • ガザニアの株分けは老化防止と開花品質維持に不可欠
  • 春の3月下旬から5月上旬が最も根の再生が早い黄金期
  • 秋の9月下旬から10月は冬の間に根を張らせるのに有効
  • 真夏と真冬の作業は生存率が著しく下がるため避ける
  • 1株に3〜5芽を必ず残し、貯蔵養分を確保して分割する
  • 可能な限り手で割くことで細胞へのダメージを最小限にする
  • 木質化した古い根や傷んだ茎葉は植え付け前に除去する
  • 排水性を極限まで高めたガザニア専用ブレンド土を用意する
  • 根腐れ防止の鉄則はクラウン(芽の付け根)を埋めない浅植え
  • 地植えは風通しを考慮し20〜30cmの間隔を確保する
  • 植え付け直後の水やりで土と根を隙間なく密着させる
  • 数日間は直射日光を避けた明るい日陰で「養生」させる
  • 2〜3年に一度の株分けが、中空化(ハゲ)を防ぐ唯一の方法
  • 肥料は新芽の成長を確認してから緩効性肥料を与える
  • 地域の気候や週間予報を必ず確認して作業日を決定する

 

タイトルとURLをコピーしました